「ものさしで測ったよ 2年生算数」
今、2年生は算数で竹製の30cmものさしを使って学習しています。子どもたちからは「定規は測りやすいのに、なぜものさしを使うの?」とよく聞かれますが、これは線を引く学習ではなく、長さを測る学習だからです。「ものさし」と「定規」は用途が違い、「ものさし」は「長さを測るもの」で「定規」は「線を引くためのもの」です。「ものさし」はものの長さを測るためものだから端から目盛りがついていて、端が0です。一方、「定規」は決まった長さの直線を引きやすくするために、端(0)の横に少し余白を設けています。だから2年生の学習では、「長さを測る」ので「ものさし」を使っています。
この日は、「身の回りの物の長さを測る」学習でした。私は、「教室中のいろいろな物をできるだけたくさん測るんだから、長さを測った物の数を競うだろうなあ、きっと今日の学習はにぎやかになるだろうなあ」と思っていたのですが、担任の先生のご指導はさすがでした。
はじめに今日の学習のポイントを押さえてくださいました。「30cmものさしより長い先生の机の長さは測れるかなあ?やってみるよ。どうかな?足りないよね。だから今日は30cmものさしより長いものは測らないよ。」「まず測る前に測る物の名前を書くよ。次に長さを予想してね。〇cmくらいかなあと思ったら表に書くよ。それから測ってね。」と説明があった後に、「ものさし」の」使い方をおさらいしてから子どもたちの活動に入りました。
そのため、子どもたちは、測った物の数を競うことなく(にぎやかになることなく)、みんなが「予想した長さ」と「実際測った長さ」の両方を書き、長さのイメージ「量感」をもちながら測ったり考えたりすることを楽しんでいました。
この活動の後半には、担任の先生から「〇〇さんは、親指と人差し指でおおよそ10cmだって予想したんだね。」「〇〇さんは、1つ測った長さが12cmだったから、これは15cmかなぁって予想したんだね。」と「量感」をもつことが上手な子どもの例を挙げてくださったので、そのやり方をまねる子どもたちもいました。
授業の最後には、子どもたちは、長さのイメージをもち、ものさしの目盛りを読むのが楽しくなってきたのか「これは、〇cmくらいやなあと思って測ってみたらだいたいあってたわ」「次は、何を測ろうかなあ。」等、いきいきとした表情で話してくれました。
考えてみると「30cmってこれくらい」とイメージできるのは、今日のような「30cmものさし」を使い、「量感」をもつ学習の功名なのではないかと感じます。今日の学習が、子どもたちの生活に役立つことを感じました。


