今日、4年生教室をのぞくと、子どもたちがタブレットPCでいろいろ検索しながら、何やらプリントに書き込んだり、色を塗ったりしていました。しばらく廊下から眺めていましたが、子どもたちの様子が何やらとても楽しそうで、また一人ひとりとても集中して頑張っていたので、教室に入って見てみると…、
社会科の学習なのか、子どもたちのプリントには「わたしたちの滋賀県~滋賀県にあるものを書き込んで、『滋賀県紹介マップ』を作ろう!」と書いてある。「滋賀県にあるものを書き込んで…」って、えらく大雑把な課題やなあ…と思って、何人かのプリントをのぞき込んでみると、それぞれの市町の特産物(農作物)が書いてあったり、鉄道の駅が書かれてあったり、伝統工芸品が書かれたあったりする。
「なるほど、自分が紹介したいと思うものを自分で選んで、ネットで調べて書き込んだり、絵で表したりしてるんやな…。」と納得しました。子どもたち一人ひとりが、「何を紹介するか」という「目的」をきちんと決めて調べ学習をしていることが「楽しい学習」のポイントその①だなと思いました。
それにしても、子どもたちがタブレットPCを使いこなしている姿には感心させられます。ちゃちゃっと検索ワードを打ち込んで、調べたい情報にアクセスしています。文字入力も含めてタブレットPCに慣れ親しんでいることが「楽しい学習」のポイント②だなと思いました。
写真の彼は、それはもう「楽しくてたまらない!」という感じでプリントにたくさんの情報を詰め込んでいました。鉄道の駅名を一つひとつ丁寧に書き込むのが彼のこだわりのようでした。(ちなみに滋賀県の鉄道の駅数は、たぶん118駅あると記憶しています。)
今日の学習は、これからの社会を生き抜くためにはとても大切なものだと思っています。それは次のような過程を経る学習だからです。
まずは①目的(ミッション)を明確に持つこと…今日の場合だったら「何のために、だれに、何を紹介するのか」 次に、②必要な情報を集める(取り出す)こと…本や資料、インターネット等で調べる力 続いて、③たくさんの情報を比較・整理すること…ここのところが実はとても重要な学習です。ネットの情報は「確からしさ」で言えば、かなり怪しいものも多くあります。情報の正しさや信憑性について見極める力が必要になります。いくつかの情報を比較して、整理・吟味して判断する必要があります。そして最後は④自分なりの表現に仕上げること…「ネットの情報をコピペ」という方法は何の学びも生みません。集めた情報を自分なりに「表しなおす」つまり再構築することに大きな意味と学びがあります。
しかし、今の子どもたちはある意味幸せだと思います。なにしろ滋賀県の市町数はたった19市町ですから、調べやすいですよね。私(校長)が子どものころ、いや、先生になったころは、滋賀県は全部50市町(7市42町1村)でしたから、市町名を覚えるだけでも一苦労でした。今でもボケ防止のために、昔の50市町村が全部が言えるか時々確かめています。(たいてい2~3市町思い出せないことが多いですが…泣 )