東近江市立蒲生東小学校

自分を支え 仲間を支え 明るく支え合う学校
 
 
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令和2年度卒業証書授与式 式辞

令和二年度卒業証書授与式 式辞

 

やわらかな日差しを浴びて、桜のつぼみも膨らみ始めました。春の訪れが感じられるこの良き日に、来賓の方々のご臨席を賜り、また、保護者の皆さまの出席をいただき、全校児童が参加する中で、蒲生東小学校第七四回卒業証書授与式を挙行できますことを、心より感謝申し上げます。

 さて、本校を巣立つ十八名のみなさん、卒業おめでとうございます。六年間という長い小学校生活を終えて、今、みなさんの心には、たくさんの思い出がよみがえっていることでしょう。楽しかったこと、うれしかったこと、悲しかったことや悔しかったことなど、すべての経験が、みなさんをここまで大きくたくましく成長させてきたのだと思います。

私は、みなさんと一年間、この蒲生東小学校で学校生活を共にしました。今年度は、新型コロナウィルスの影響で、行事や学習活動が大きく制限されました。そんな中でも、みなさんが様々な場面において、いきいきと活躍していた姿が思い出されます。また、最上級生として、委員会活動や、縦割り活動、集団登下校などの場面で、立派に責任を果たしてくれたことも忘れられません。みなさんが残してくれたよい姿は、蒲生東小学校のよい伝統となって、下級生へと引き継がれていくことでしょう。六年生のみなさん、ありがとうございました。

 卒業の門出にあたり、「社会に役立つ人になれ」という言葉を贈ります。この言葉は、五〇年前、私が小学生のとき、転校する際に、先生方の寄せ書きの中にあった一つで、今まで私がいつも心の中に止めている言葉です。人間は、人と人とのつながりの中で生きていて、その集団は、絶えずよりよい生き方を求めています。だから、人は、人から認められたり、感謝をされたりしたときに幸せを感じるようにできています。現在、皆さんが、学校で学んでいるのは、将来社会で活躍できる、社会に貢献できる力を身につけ、幸せに生きていくためです。皆さんの目標として、「社会に役立つ人になれ」ということを絶えず持ち続けてほしいと願っています。

現在の情報社会が発展し、人工知能が台頭する、皆さんがデビューする将来の社会は、人とつながり新しいものを作り上げ、時代の変化に対応し、よりよい生活をするためのたゆまぬ努力が必要です。少し難しい言い方になりましたが、私が話してきたあかね運動、「あ」、心が伝わる挨拶をすること、「か」、当たり前のことに感謝すること、「ね」、自分の可能性を信じ粘り強く努力すること、これらを大切にしていけば、どんな社会においても活躍できる力を身につけられると信じています。

 保護者の皆様、お子様のご卒業おめでとうございます。卒業証書を手にしたお子様の立派な姿に、感慨深いものがおありだと思います。これから子どもたちは、人生において、最も多感な時期に入ります。迷うことも多くなるかと思いますが、子どもたちが夢に向かう姿を支えていただきますよう、心からお願いいたします。また、本校にいただきましたご厚情に、厚く感謝申し上げます。

 それでは、卒業生の皆さん、私たち蒲生東小学校の職員一同、みなさんのご活躍をずっと応援しています。

 みなさんの前途に幸多きことを心よりお祈りし、私の式辞といたします。

 

令和三年三月十九日

      東近江市立蒲生東小学校

              校長 山田 淳

 

コロナ対策緊急メッセージ

1月12日(火) 全校放送にて、緊急メッセージを伝えました。 
首都圏で緊急事態宣言が出て、近畿でも出そうな状況の中で、今一度、感染症対策の徹底を子どもたちに呼びかけました。

内容は → コロナ感染症対策について、子どもたちに伝えたこと 1月12日.pdf
 

あかね運動の推進について


まちづくりのためにつくられた「あかね運動」を本校でも推進しています。下記に校長より子どもたちに伝えたことを掲載いたします。

いさつ

わたしは、あいさつを3つの種類に分けてお話しすることがよくあります。「現在」と「過去」と「未来」です。「現在」のあいさつは、今このときのことを相手に伝える言葉です。出会ったときに使う挨拶がこれに当たります。出会ったときに使う挨拶ってどんなものでしょう。「おはよう」とか「こんにちは」「こんばんは」がこれにあたります。これらのあいさつは、出会ったときにうれしいよとか、ここにきてくれて助かるよという気持ちを込めています。言われた人は、「ここにいてよかった」ということを確認できます。このことは安心につながります。例えば、学校にお客さんが来られた時、みんなが「こんにちは」とあいさつするとそのお客さんは、学校に来てもよかったんだと安心されますが、だれからもあいさつされなかったら、来てはいけないところに来てしまったと嫌な気持ちになるでしょう。

次に過去のあいさつです。前の出来事に対するあいさつです。何かしたことに対して言うあいさつです。「ありがとう」の言葉がこれに当てはまります。過去になにかしてもらったことに対して感謝の気持ちを表す言葉です。言われた人は、自分は人のために役に立ったという思いを持つことができ、自分は大切な人として認められているという思いがもてます。

未来のあいさつは、次につながるような言葉がけです。「さようなら」がそれにあたります。「さようなら」は、別れの時に使う言葉ですが、どういう意味があるか考えたことはありますか。

校長先生が子供たちに言う「さようなら」の意味は、「今日も一日一緒に楽しく過ごせましたね。そうであるならば(さようであるなら)、明日もまた、元気に来るんですよ。の思いがこもっていて、二つの文をつなぐ「さようであるなら」だけが残って、「さようなら」と言うようになっています。友だちに言う場合も、「今日も一日一緒に楽しく過ごせましたね。さようであるなら、明日もまた、一緒にがんばろうね。」、さようならだけが残っています。

「さようなら」には、明日も元気に来てほしいと期待する思いが込められています。未来のあいさつは、人から期待されているという思いを持つことができます。「さようなら」でなく、「また頼むで」とか、「明日もお願いします。」というような声かけだと、より、期待されている感じが直接伝わるかもしれません。

このように、あいさつをされた人は、安心や認められている、期待されているという気持ちを持つことができます。このことで、人は、幸せで生き生きとした生活を送ることができると考えます。そんな人が増えれば、仲良くてやる気満々の学級になると思います。

2学期の終業式で言ったようにあかね運動は、まちづくりの合言葉です。「安心できる。」「認められている。」「期待されている。」ということは、私たちが、幸せに暮らしていくためには、絶対に必要なものです。

だから、あいさつは、とても大切です。みなさんは、しっかりあいさつができるようになってください。「おはよう」や「こんにちは」だけでなく、過去や未来へのあいさつの正しい使い方を身につけられるよう努力してください。

人は、人の中で成長します。人と人をつなぐ魔法の言葉、「あいさつ」を大切にしてください。

 

 んしゃ

あかねの 「か」 感謝について少し詳しくお話しします。

朝、校門の前信号のところで立っていますと、わたり終わった班長が止まっている車に深々とお礼する姿が見られます。車の運転手は信号が赤のために止まっているだけで、当たり前のことだから、お礼をする必要はないと思う人も多いと思いますが、私は、当たり前のことに感謝の気持ちを持っこと、その気持ちを表現することは、とても大切なことだと思いますので、お礼をしている班長がとてもかっこよく見えます。別の場所、信号のない横断歩道で止まっていただいた車に対しては、もっと多くの人がお礼をしていると思います。下校時のパトロールのとき、低学年の人が、とてもいいお礼をしていたことに感激しました。きっといつも班長さんのお礼を見てたんだと思います。

実は、信号のない横断歩道で、渡ろうとしている人がいたら、車は止まらなければならないことを皆さんは知っていますか。法律で決められています。ですから、横断歩道の前で止まっていただいた車にお礼をするということは、これも当たり前のことに感謝の気持ちを示していることになります。

しかし、実際には、横断歩道で待っているのに止まらずそのまま通り過ぎる車もたくさんあります。交通ルールに違反していることになるのですが。

新聞で面白い記事が載っていました。横断歩道で止まった車に対して、お礼をすることの多い地域ほど、横断歩道で止まる車が多いということがわかっています。つまり、お礼をすること、そして感謝の気持ちを示すことで、運転する人のマナーもよくなる、つまり世の中がよくなるということです。

横断歩道で止まる車の例を話しましたが、みなさんが生活する中で、当たり前と思っていることで、感謝の心を持つべきことがいっぱいあると思います。起きた時、朝食の時、家を出るとき、登校中、学校についた時、などなど

あたり前にしか思っていないことから、感謝の気持ちを見つけてください。そして、感謝の気持ちを示すことができるといいですね。難しいことかもしれませんが、校長先生からの宿題と思って心がけてください。あたり前なことに、感謝の気持ちを持てるということはとても大切な力でありやさしさにつながります。、感謝の気持ちを示せるということは、友達や人とうまく付き合えることにつながります。

このことがうまくいくときっと、家庭が明るくなりますよ。

あかね運動は、まちづくりのためです。子どもも大人も、みんなが感謝の気持ちをもち、それを伝えることができれば、とてもいいまちになるということなのです。

ばりづよく 

ベストをつくすこと(ねばりづよく)について少し詳しく説明します。

 「ベストをつくす」とは、いろいろな場面で自分にできる精いっぱいの努力・チャレンジをするということです。

 日本のプロ野球からアメリカのメジャーリーグに行って、数々の新記録を作ったイチローという選手を知っていますか。天才打者として有名ですね。そのイチローは、インタビューなどですばらしい言葉、名言を残しています。

「努力した結果、何かができるようになる人のことを『天才』という。」

天才とは、もともとすごい力を持っている人、才能にあふれている人のことを言うのではないのですね。努力を続けることで、天才が生まれるのですね。今自分がすべきことをしっかりと行うことで自分の中に確実な力がつくのです。

努力することは、大切だということは、わかったと思いますし、この話を聞く前からわかっていたという人もいるかと思います。

しかし、しんどいなとかむずかしそうだなとかにがてだなと思ってしまったことに対して皆さんはがんばれますか。なかなか難しいことですね。でもイチローは

「壁というのは、できる人にしかやってこない。超えられる可能性がある人にしかやってこない。だから、壁がある時はチャンスだと思っている。」

壁というのは、難しいこと・やりきるには大きな努力の必要なことです。

困難なことに直面した時こそ、自分の力を伸ばす最大のチャンスとしてあきらめずにねばりづよくやりきれたので、イチローという天才バッターが誕生したんですね。

「発明王」とも称されるトーマス・エジソンは、その生涯で蓄音機や電球、蒲生地区で有名なガリ版印刷機など1300を超える発明を成し遂げたとされる人物であり、エジソンがいなければ、機械の発達した便利な生活は100年は遅れていただろうと言われています。

エジソンは、「天才とは、1%のひらめきと99%の努力である」と言っています。エジソンは、発明にたどりつく前には、何度も失敗を繰り返してきたそうです。エジソンは、「私は失敗したことがない。ただ、1万通りのうまく行かない方法を見つけただけだ」と言っています。一つひとつの努力の積み重ねにより、成功を導き、人々の暮らしをよくしてくれたのです。今皆さんが頑張っていることは、無駄ではなくて、意味のあるものであることを知っておいてください。

今日皆さんに伝えたかったことをまとめます。

やってみようと思ったことに、力いっぱい頑張ってください。しんどくなったりうまくいかなくなったりすることがあるかもしれませんが、その時こそ、皆さんが大きく成長するチャンスです。努力したことは、確実に自分の力になります。

 

PTAの皆様へ


子どもと大人の共育ち

蒲生東小学校 校長 山田 淳

 

私は、蒲生西小学校に3年間、蒲生北小学校で7年間勤務の経験があります。今回蒲生東小学校へ赴任させていただきましたので、蒲生地区のすべての小学校に関わることができ、たいへん幸せに感じております。

また、蒲生町教育委員会にも2年お世話になっておりました。そこでは、社会教育に携わり、PTA活動についても多くのことを学びました。「子どもと大人の共育ち」をスローガンにして取り組んだことを覚えています。育児でだれもが苦労をしていることと思いますが、それも学びだと思います。そして、わが子の健やかな成長を願っているそれぞれの親が、協力し、共に学び合える組織がPTAです。学校の先生とも願いを共有できるよさもあります。子どもは、人(社会)の中で育ち、人や社会と関わる力を身につけます。それぞれの親と教師が連携し、健やかな子どもの育成のために協力し合える組織を大切にしていきたいと考えます。ご協力をよろしくお願いいたします。