「学校行事で育つ力」
10月の声を聞いて、子どもたちの学校生活も少しずつ充実感が増しているようです。まもなく全校で取り組む行事のひとつである音楽会が行われます。教室のあちらこちらで、歌声やリコーダーの演奏がきこえ、音楽会に向けての意気込みがうかがわれる今日この頃です。
秋は音楽会をはじめとして、マラソン大会や校外学習など大きな行事が続きますが、学校行事は子どもの集団の質を高める絶好の機会だと考えています。
子どもたちの学校生活を楽しく充実したものにするためには、学級集団あるいは学年集団の質を高め、生き生きと活動できる場となるように努めることが不可欠です。2学期の行事を通して、子どもたちには、集団の質を高める3つの力をつけていきたいです。
一つめは仲間を大切にする力です。音楽会の取り組みを例えにしても、仲間と助け合い協力しあう気持ちがなくては、合奏や合唱のすばらしさは聴衆には伝わりません。各パートを受け持つ仲間がいてこそ、厚みのあるすばらしい演奏ができあがります。仲間を思いやり、大切にする力を育てたいです。
二つめは、集団の一員として仲間に迷惑をかけないように気を配ることができる力です。共通の目標を実現するためには、集団として守らなければいけないルールがあります。そのルールのもとで努力する過程で「気を配る力」が培われると考えます。社会生活を営むに当たり、良い仕事を成し遂げるために必要な心構えとも考えられます。
三つめは、一人ひとりの子どもたちが自分の役割をしっかりと意識し、責任をもって成し遂げる力です。ここでは、互いに認め合ったり、励まし合ったりすることが大切です。「やったあ」「できた」という小さな成功体験を通して、自分の良さとして自覚し、身につく力だと思います。
2学期の行事には集団を高めるチャンスがあふれています。ともすると行事の結果に目をやりがちですが、取り組みの過程にこそ価値があるものと考えます。子どもたちの
声に耳を傾け、時には励まし、時には共感し、時には一緒に解決を探
りながら取り組んでいきたいと考えます。保護者の皆様にも、ご支援
ご協力をよろしくお願いします。