今日は、午前中ずっと市の校長会議だったので、子どもたちの学習や活動がまったく見られず残念でした。放課後の時間に、校舎をうろうろしながら、子どもたちの「夏休みの作品」などの掲示を見ながら、子どもたちの楽しかった夏休みに思いを馳せていました。運動場から聞こえてくる学童の子どもたちの遊ぶ声が、心地よく耳に響いています。
2年生教室の廊下掲示板には、「夏休み絵日記」が貼られていました。
一人2枚(2日分)、夏休みの思い出を日記にするのですが、まず感心したことは、みんな「結構な長さの文章」が書けていることです。しかも、字がとても丁寧なことも素晴らしかったです。楽しかった思い出を全部詰め込むように「思い出の絵」もしっかり描けています。絵日記の内容は、夏休みに出かけた家族旅行や、キャンプの思い出が多かったです。
そんな「絵日記」の中で、特に私(校長)の心に留まったものを紹介したいと思います。
<Oさんの絵日記から>
僕は、わじまのじいじいの家へあそびに行きました。じしんでつぶれた家やかたむいたでんちゅうを見つけました。すごいじしんがあったんやなとおもいました。こんなじしんがきたらこわいなとおもいました。
・・・後略
能登の地震の大きな傷跡を実際に見て、感じたことを綴っています。実際に目にしたからこそ「すごい」や「こわいな」に重みを感じます。
<Tさんの絵日記から>
…バドミントンの大会にでました。ぼくはよせんリーグで3回かつことができ、よせんを1いでつうかすることができました。
けっしょうトーナメントにでましたが1回せんでまけてしまいました。とてもくやしかったです。
でも、3回かつことができたし、れんしゅうしたこともちゃんとできたことがよかったです。
つぎもがんばります。
私(校長)の始業式のオリンピックの話で、「負けをきちんと受け入れる」、「悔しさをバネに、前向きに次に向かう」という趣旨の話をしましたが、そんなことわざわざ言わなくても、2年生のTさんは、ちゃんとわかっています。「負けて悔しい…でも練習してきたことがきちんと出せた!また次がんばるぞ!」…次に向かう前向きな気持ちを綴っています。とても素晴らしいと思いました。
何もかもがどんどん便利で手軽になっていく今の時代。ややもすると、子どもたちの文字文化も「マンガの吹き出し」やSNS等の「単語(短文)の会話」などに見られる「短文・省略中心の文字文化」に飲み込まれそうです。低学年の時期から、しっかりと文章を綴る…文章で思いを伝えることを大切にしていきたいと改めて感じました。「文章を綴る力」は「書くこと」でしかつきません。「書き慣れること」を大切にしていきたいと思います。どうしても書字が苦手なら、ワープロでも構わない…とにかく自分で「文章を綴る」ことを積み上げていってほしいと思います。