「よし、今年度は下駄箱の子どもたちの靴がきれいに整うように根気強くがんばろう!」と決心し、毎日ちまちまと下駄箱の靴を揃えだした今日この頃ですが…。以前からずっと本校の課題になっていることがありまして…、それはトイレのスリッパのことなんですが…、
いつもこんなふうな状態になっています。先生たちや支援員の皆さんが、乱れているのを見つけては整えてくださっているのですが、なかなか改善されません。
今日も、私(校長)が男子トイレ前に立って、スリッパの使い方の状況を見守っていると、子どもたちは「見て見て!」と言わんばかりに、実に賢くスリッパを整えてくれます。
その後、ほんの5分ほどそこから離れて戻ってみると、
こんな具合に、「元の木阿弥」状態です。おまけに一足スリッパが足りないではありませんか!?…探してみると、なぜかトイレの一番奥の小便器の横にひとつ…、どこにも見当たらないもうひとつは、結局掃除用具入れの中に放り込まれていました…。
「先生が見ている時だけちゃんとする…」こんな風景を目にすることが、我々教職員にとっては最も虚しいことであり、同時に自分たちの無力さをただただ痛感させられる場面でもあります。「次に使う人のために、スリッパを揃えて」…たったそれだけの「あたりまえ」の思いやり(気遣い)の気持ちが持てない、そんな心がなかなか育たないのが、ずっと「なやみのたね」です。
いいところがたくさんたくさんある北小の子どもたちですが、トイレのこんな状況もまた、本校の現実です。「もうここに力を入れるのはやめて、スリッパ自体をなくそう」ということにした学校も知っていますが、私(校長)は、絶対そうはしません。「はきものを揃える=心が整う」は、真理であり、育むべき「生きる力」のとても大切な部分を占めていると思っています。
子どもたちに根負けしないように、我々は繰り返し繰り返し子どもたちの心に語りかけていきます。