「最後まで自分のペースで走ろう!~ペース走大会 試走~」
日に日に冷え込み、冷たい北風が吹きつける季節になりました。朝、子どもたちにあいさつしながら、「今日は寒いなあ。」などと話しかけていると、「ほんまに今日は寒いなあ。」「あー、寒かったわあ。」と返してくれます。
さて、今年度も昨年度に引き続き「校内ペース走大会」を行います。「長い距離を走り順位を競う」のではなく、「適切な距離を同じペースで走り切る」ことを目的にし、中休みの「行間ペース走」などの取組をしています。子どもたちの中には、従来の「校内マラソン大会」を楽しみに練習を積み上げてきている子どもたちもいますので、昨年度と今年度は移行期間として、従来の「長い距離のコース」と、学習指導要領の指導内容にあった「適切な距離のコース」の2コースから、子どもたちが自分で選択して取り組むことになっています。
インフルエンザや風邪症状児童が多いことや雨天のため延期していた「校内ペース走大会 試走」の1回目がようやく実施でき、全学年が実際のコースを走りました。

中学年から試走しましたが、驚いたのは従来の「距離の長いコース」を選択した子が多いことです。長距離走が得意でない子(どちらかと言えば苦手)も結構いるので、「なんでこっちのコースにしたん?」と聞くと、「長い距離で今年もがんばりたいねん。」「嫌やけど、最後まで走ろうと思ったねん。」と答えてくれました。ゴールした子どもたちを見ていると最後まで自分のペースで走り切り、はあはあ言いながら、やりきった表情を見せてくれました。満足そうな表情にとても力強さを感じました。
低学年の試走では、コースやペース配分もまだまだ十分に分からないところもあるのでしょうが、多くの子どもたちが歩かずに最後まで走り切っていました。どの子も「よし、がんばるぞ、最後まで走るぞ!」という表情で、私の前を走りすぎていく表情を見ながら、まっすぐ成長してくれていることを感じました。
最後は、高学年でした。子どもたち一人ひとりが「自分の目標」を明確にして試走に挑んでいる気概みたいなものを感じました。はあはあという呼吸と足音しか聞こえない様子に「自分との真剣勝負」で挑んでいることを感じました。
このペース走大会では、マラソンを楽しむことで生涯スポ―ツにつながっていくといいなあとも思っています。「最後まで歩かずに楽しみながら走りたい。」という目標をもち、笑顔で自分のペースで走り続ける子たちもいます。「がんばっている友達を大きな声で応援したい。」と励ましの声をかけてくれている子もいます。それぞれの目標に向かって、それぞれが一生懸命にペース走に向き合っている姿がとても素敵だなと思いました。
走り切った子どもたちの表情は、運動会を全力でやり切った時の表情と同じで、このことが自信になっていることを感じました。校内ペース走大会が「自分なりに精一杯がんばった。」「楽な方に逃げないで、弱い自分に負けないで、自分としての全力を尽くした。」と自分のことを褒められるような大会になるといいなと願っています。
