本校の教育活動の中で大切にしていることの一つに「体験と関わり」があります。できるだけ体験を通して学ぶことで、実感を伴った「確かな学び」にしてあげたいですし、友達や地域の人との関わりと通して、人や社会と「つながる力」をつけてあげたいと考えています。「体験」も「関わり」もどちらも子どもたちの「心が動く」学びであるところに価値があります。
特に「関わり」については、子どもたち同士の「関わり」活動(=行事、児童会活動、たてわり活動、学級での仲間づくり活動)を積極的に行い、子どもたちが「仲間とつながる楽しさ」や「良好な人間関係を築く難しさ」や「折り合いをつける力」を身につけていってほしいと思っています。楽しいことだけでなく、もめごとやトラブルに出くわし、いろんな苦労や嫌な思いもしながら、それらを自分たちの力で乗り越えることで、本当の意味の「社会性」いや、「社会力」を培っていきます。
私(校長)が危惧していることは、「ゲーム文化」真っ只中の子どもたちが、ゲームと同じように、うまくいかなくなったら、簡単に自分が下りて(やめて)しまったり、他力本願に「リセット」できると思ってしまったりすることです。現実の社会では、「途中離脱」も「リセット」もできません。友だちと喧嘩すれば、お互い意地を張ったり、自己嫌悪に陥ったりしながら、1~2週間ほどしんどい思いをしてやっと「仲直り」できるのが普通です。こんな経験を何度も繰り返しながら、「自分を振り返る(思慮深く考える)力」や「人を思いやる(相手の立場になって考える)力」を少しずつ身につけていきます。
今の時期は、「新しい学級の新しい友達と仲よくなる」というのが学級集団づくりの段階です。今日も1年生や2年生教室では、友だちと仲良くなるためのゲーム活動が行われていました。1年生は、校歌をBGMにして自然と校歌を覚えられるように工夫しながら「じゃんけん列車」を、2年生は昔懐かしい「ロンドン橋落ちた」を楽しんでいました。ゲームを楽しみながら交流を深めていく子どもたちの笑顔が印象的でした。


