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2024/11/18

「『なぜ?』から始まる探求学習 ~自由研究 県科学賞受賞!~

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この度、本校4年生のKSさんの研究「鉛筆の種類のひみつ」が、第78回滋賀県児童生徒科学研究発表会に、東近江市代表児童として出場し、第68回滋賀県学生科学賞県展と合わせて、賞(表彰状)をいただくことになりました。 

本校児童が東近江市代表として、大きな舞台で研究の成果を発表できたことは、本当に素晴らしいことであり、本校の誇りでもあります。KSさん、本当におめでとうございます。

昔から、夏休みの課題の定番だった「自由研究」。他にも「自由工作(アイデア貯金箱)」や「読書感想文」などが誰もがくぐってきた「夏休みの宿題」だと思います。私(校長)が子どもの頃は、これらすべてが「宿題」として出されていましたが、今は「選択制の宿題」になっている方が多いような気がします。特に「科学自由研究」については、年々取り組む子どもが少なくなりました。「理科離れ」という言葉の表れの一場面かもしれません。「科学自由研究」は確かに、子どもたちにとって少々ハードルが高い課題かもしれません。「なぜだろう?」から始まって、もった疑問を解決するために、どんな「実験」をすればいいのか、それをどう「分析」し、「まとめ」ればいいのか、最後にそれらをどう「表現・発表」すればいいのか?・・・「探求心」を持つところまでは、いいのですが、それをどう「調べ」、どう「分析」し、どう「まとめ」、「表現」するのか・・・最後まで完結するには「思考力」「判断力」「表現力」等たくさんの力が必要になります。正直、この研究の過程をすべて経るためには、子どもの「甲斐性」に合わない部分は大人がサポートする必要もあるでしょう。お家の方もある程度覚悟を決めなければなりません。

そういえば、私の長女が小学生の時「アリの研究」にはまっていて、「アリの集団行動を追う」目的で、何百匹というアリのお尻に「蛍光インク」をつけるのを一日中手伝わされた記憶があります。また、三女が「クモの巣をぶっ壊したらどうなるか?」という自由研究をした時は、娘が壊したクモの巣が、クモによって修繕されていく写真を、定点で何百枚も撮らされた記憶があります。「娘たちの研究のため」とはいえ、一日中、また何日も付き合わされるのはしんどかったですが、現在の娘たちの仕事ぶりを見ていると、子どもが小さい時に、それをしてあげておいてやっぱりよかったなと思います。

 

さて、KSさんの研究に話を戻して・・・。まず、KSさんが「なぜ?」って思ったことが、とても日常的で素朴なところがいいなと思います。確かに鉛筆と言えば、小学校では「Bか2B」が定番です。この「あたりまえ」を改めて「なんで?」と思うところからKSさんの「探求学習」が始まります。「そもそもBとか2B以外にどんな種類があるのか?」、「それらの違いは何?」、「実際いろんな種類の鉛筆を試したい!」、「結局、一番使いやすいのはどれ?」・・・KSさんの「探求」はどんどん広がります。


「実験」の方法を考え、それぞれを比較するときは「条件をそろえる」という実験の鉄則も頭に入っています。このへんは学校での「理科」の学習が活きています。

実際に字を書いて比べる時には、「1学期に習った漢字82字」を書くっていうのが、漢字の復習にもなっていて、効率的というか、抜け目がないというか、とにかく素晴らしい!

実験して分かったことを、表にまとめたり、グラフにしたり…算数で習ったことも活用させながら、「結局、どの種類の鉛筆が総合的に使いやすいのか?」という自分の課題に迫っていきます。


 

 

「小学校で使う鉛筆はBか2Bがふさわしい」という学校の「あたりまえ」について、自分で徹底的に調べ、自分自身で「Bか2Bが最も使いやすい!」という最適解(納得解)を導き出したことが何よりも価値ある学びだったと思います。

 ちなみに、「小学校ではなんでシャープペンシルを使ってはいけないの?」という質問をされますが、この質問については、私(校長)は明確な「最適解」をもっています。それは、「鉛筆を使う方が、筆圧にも気をつけないといけないし、鉛筆を適度に回しながら常に先端が丸まらないように使わないといけないという『不便さ』が手先を器用にしてくれるから」です。「便利」だからいいとは限りません。「不便」だからこそ、後々役に立つ『不便益』というものがあると思っています。

 KSさんを校長室で「特別表彰」しました。拍手係で一緒に来てくれた友だちととてもいい記念写真が取れました。KSさん、本当におめでとう!


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