1週間も「延期」になってしまった運動会が、秋晴れのもと予定通りのプログラムで実施することができて、心からほっとしています。一度は意気消沈した子どもたちが、ここまで見事に輝ける運動会ができたこと…子どもたちの力は本当にすごいなと驚いています。
運動会当日、私(校長)はできるだけプログラム以外のところをしっかり見ようと心がけています。
例えば、各組のスローガンが書かれた団旗…あたりまえのように掲げられていますが、この団旗をつくるのにも6年生の苦労が見えてきたり、「たぶん、絵の上手な子とか、字がきれいな子が活躍してくれたんだろうな…。」と想像できたりします。
高学年が役割分担してくれている係の仕事。得点係の仕事は目立ちませんが、迅速で正確な計算が求められる結構タイトな仕事です。徒走やリレーで活躍できなくても、こんなところでめっちゃ活躍している子どもたちがいます。
競技前に子どもたちを招集、集合、整列させる招集係の子どもたち…。大きな声で、低学年にもよくわかるように言葉選びや指示の仕方を工夫しています。たてわり班別に並ばせることもけっこう大変ですが、しっかりとリーダーシップをとって号令も明確です。こんなところにも子どもたちのがんばりと輝きがあることを忘れてはいけません。
競技後の退場にまぎれて、これもまた目立ちませんが、競技に使った道具を腕いっぱいに抱え、片づけてくれている用具係の子どもたちのがんばりも見逃せません。
他にもたくさんの係があって、それぞれのところで、子どもたちが運動会を支えていてくれました。競技や演技ばかりに目が行ってしまう運動会ですが、運動会を支える仕事を懸命にやっている子どもたちの姿にも大きな称賛を送りたいと思います。
今年度の運動会は、とても「常時応援」が盛り上がった運動会でした。「仲間を精一杯応援する」という気持ちと行動は、運動会で得られる大切な成長です。特に6年生の競技の時、5年生が音頭をとって、チームで応援する姿がたくさん見られたことがとても価値ある風景だと感じました。5年生にも来年の自分たちの姿が見え始めています。
子どもたちが主役の運動会ですが、子どもたちを主役にするための先生たちの「黒子のサポート」もなくてはならないものでした。
高学年の組体操の演技を裏から見て見ると、先生たちの姿勢や目線に子どもたちに対する思いがしみじみ見えてきます。何としても「成功させてやりたい…」、先生たちの子どもたちに対する愛情がいたるところに垣間見える運動会でもありました。
最後に、開会式であいさつをしてくれたKさんと閉会式であいさつをしてくれたTさんのあいさつが本当に立派でした。Kさんはふざけた校長挨拶の代わりに、式をビシッと締めくくってくれました。こんなに立派にあいさつできる子たちがいるのも北小の自慢です。これがあいさつの「手本」=「ゴールイメージ」となり、それが毎年受け継がれることによって、校風が創られていきます。
それにしても、閉会式のTさんのあいさつは心にしみました。自分たちのがんばりを称えるとともに、最後は周りの人への「感謝」の気持ちでしめくくる…本当に気持ちのこもったあいさつであり、自分たちをきちんと「主役」として認識しているところが素晴らしかったです。
閉会式の最後まで、たくさんの保護者の方に残っていただきました。競技が終わると閉会式を待たずにぞろぞろと帰られる…他の学校ではよくある風景ですが、本校の閉会式はたくさんの保護者の皆様に見守られながら、子どもたちが最後の最後までやり通せた、あたたかな運動会でした。
本当にありがとうございました。
3連休はゆっくりと休んでほしいなと思います。北小のこどもたち…本当にお疲れさまでした。