明日は、今年度最後の授業参観日です。(6年生を送る会の行事参観がありますが…)どの学年、学級でも子どもたちの1年間の成長を見てもらえるような授業(学習)を準備しているところです。特に1年生は、入学して以来「学校(社会)」という新たな世界で、いろんな「枠(フレーム)」に適応しながら、必死で頑張り、まだまだ小さい体ながら、その中身は大きく、大きく成長してくれたと思います。
明日の参観日では、「できるようになったこと発表会」という形で行われるようで、今日はそのリハーサルを参観させてもらいました。(私は1組に、教頭先生は2組に参観に行きました。)
発表会は、子どもたちの司会進行で進めます。元気な「校歌」の発表から始まり、その後はグループごとにできるようになったこと、得意になったことを順に発表していきます。詩の暗唱やこままわし、漢字名人やあやとり、なわとびや計算名人、そして鍵盤ハーモニカ演奏などなど、子どもたちは緊張しながらも精一杯「自分」を表現します。
1年生を見ていると、いろんな「できるようになったこと」も成長の姿なのですが、私(校長)にとっては、「友だちの発表を見守るようにしっかりと見つめている姿」や「緊張しながらも精一杯やろうとする集中力と一生懸命さ」、「失敗してもあきらめないで最後までやりきろうとする粘り強さ」、そして「友だちのがんばりをじっと見つめて応援する優しさ」…などに子どもたちの大きな成長を感じずにはいられませんでした。
最後に担任の先生から感想を求められたので、こんなことを1年生に話しました。
「さっき、『人』って漢字の成り立ちを説明してくれたけど、校長先生はこんなふうに思います。『人』っていう字は、「ふたり」でできていて、お互いに倒れないように支え合っている形なんだよ。『人』は絶対、ひとりでは生きていけなくて、成長もできない。仲間どうしで支え合っているから、みんな成長していけるんだよ。『仲間』っていうのは、たまにはけんかもするし、いじわるされたり、いじわるしちゃったりする時もあって、時にはいやだなと思う時もあるけど、それでも『仲間』と一緒に1年間いろんなことを頑張ってこられたから、一人一人の成長があるんだよ。自分の成長は、友だちのおかげ。友だちに感謝しないとね…。」 子どもたちは、にこにこして私(校長)の話を聞いてくれます。子どもたちの目がキラキラしています。私(校長)の大好きな子どもたちです。
次の時間は、体育館でバレーボールとドッジボールを合わせたようなゲームを楽しんでいました。ビニール袋に柔らかいものを詰めて、口をひもで縛ったものを投げ合います。袋の口を握って投げる感じになるのですが、実はこの動き(運動)が、「投げる」という動作(運動)の基本を定着させるのにかなり有効なのです。「投げる」運動は、近年ずっと「課題」になっていますから、その課題を克服すべく、よく考えられたゲームだと思いました。1年生の先生たちの教材研究、さすがです!
子どもたちは、ゲームのルールに基づいて、仲間どうし声をかけ合って、ゲームを楽しんでいました。そんな姿にも1年生の1年間の大きな成長を感じていました。
最後に余談ですが、1年生の子どもたちにこんなことも話してしまいました。
「校長先生は、たくさんの人の前で話をする時、緊張しないように、目の前にいるたくさんの人たちを野菜畑と思うようにしています。『あそこにたくさん大根があるなあ。』、『こっちは白菜畑や。』っていうふうにね。そうすると不思議と緊張せずに話すことができます。みんなも明日の参観日、お家の人たちがいっぱいいても、大根やジャガイモが並んでいるって思ったら緊張しないで発表できるよ。がんばってね。」って。
今日明日、1年生の子どもたちがお家でお父さんやお母さんを見て、「あっ、大根や。」、「こっちはじゃがいもだ。」なんて失礼なことを言ったとしたら、それは子どものせいではなくて、私(校長)のせいです。あらかじめ謝っておきます。どうもすみませんでした。