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2024/05/24

「“めんどうくさい…”の向こう ~6年算数 円の面積~」

Tweet ThisSend to Facebook | by 校長

本校の高学年の算数は、専科指導といって、担任ではなくF先生が一手に引き受けています。これは、中学校のように教科の専門性を活かした指導をすることや、担任先生の負担を軽減することを目的に、2年前(R4年度)から行っています。F先生は、特にICTの分野に明るく、授業におけるタブレット端末活用推進のけん引役(リーダー)を務めてくれています。



さて、今日の算数のテーマは「円の面積」。「半径10cmの円の面積を何とかして求めよう。」という課題です。円の面積といえば、「半径×半径×円周率」という公式で求めることができますが、今回の学習は、この公式に行き着くための「試行錯誤」であり、ここをしっかりと考えることで公式の意味や、公式のすごさが実感できます。

円の面積を考える時、一番直感的なのは、1cm四方のマス目シートの上に円を描いて、マス目の数を数える方法。円の中央部は、はっきりと〇〇マスと数えられるのですが、当然周辺部はきっちりとマス目に収まってないので、適当に「これとこれを合わせて1マス分かな…。」って具合にカウントします。そうやって数えると、全部でだいたい316マス分くらい…つまり約316㎠ぐらいだろうという結論が導き出されます。

次に、何とかもう少し正確に計算で求めようとすると、円を分割するように円の中心から同じ二等辺三角形をいくつも描き、その三角形の面積の合計で円の面積に迫る方法をとります。実際に三角形の底辺と高さを測ってみると、底辺3.9cm、高さ9.8cm。つまり三角形一つ分の面積は、3.9×9.8÷219.11㎠。一つの円にこの三角形が16個できるから、19.11×16305.76㎠となります。円の面積は、三角形の集まりではなく、扇形の集まりですから、やはりこれも「近似値」であり、実際の面積はこれより少しだけ大きくなりそうです。

 

子どもたちは、まず自分で考えてノートに考えと答えを書きます。その後、そのノートをタブレットのカメラで撮影し、それを先生に送信することで、全員分のノートが一覧表示され、だれでも閲覧できるようになります。なかなか解決できない子は、友だちのノートのデータを参考にしながら考えられますし、自分の答えを出した子が、自分と友だちの考えを比較したりできます。つまり、ICTをうまく活用すれば、それぞれの考えを共有したり、比較したりできるようになり、それぞれの必要に応じた学び「個別最適な学び」やいろんな考えを交流しながらの学び「協働的な学び」が今までより簡単に効率的にできるというわけです。
 


話を、「円の面積」に戻しますが、今日の学習で子どもたちが感じたことは、マス目に落として数える方法や、円を三角形に分けて面積を細かく計算する方法は、とにかく手間がかかって「めんどうくさい」ということと、そして今のところ、頑張って計算しても所詮「だいたいの面積しか導き出せない」という、いまいちすっきりしない気持ちでしょうか…。

しかし、算数(数学)を学ぶ値打ちはここにあります。

「とてもめんどうくさい、ややこしいこと」が、数学的に考えることで、実に「すっきり」と「鮮やか」に、「効率よく(すばやく)」答えが出る…というのが算数(数学)の良さであり、楽しさです。次の時間、きっと「すっきり、あざやか」、「なるほどな~」と納得する「円の面積の求め方」にたどりつくことでしょう。

 

最後に、例えば、こんな問題はどうでしょう?

「高校野球全国大会が始まります。今年は52校が参加し、トーナメント戦で優勝を争います。さて、52校でトーナメント戦を組むと、優勝が決まるまでに何試合必要でしょうか?」

 この問題を解くのに、実際にトーナメント表を作って、試合番号なんかを書いていくと、かなりめんどうくさいことになりそうですが…。こんなふうに考えてみてはどうでしょう?

「優勝が決まるためには、優勝校以外の51校が負ければいいわけで…、1試合すれば必ず負ける1校が決まるので、全部で51試合すれば、51校が負けることになり、優勝校が決まる!つまり答えは51試合」というふうになります。

 少し違った角度から、違った見方をすると、意外に物事が「すっきり」「あざやか」に解決する…そんなことを学ぶのも、算数(数学)の値打ちかもしれません。


15:33

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