今日の昼休みは、子どもたちが楽しみにしていた「バナナ鬼」の日でした。朝、登校してくる時から、「校長先生、今日は楽しみにしてたバナナ鬼やねん!」、「校長先生、今日バナナ鬼やで!校長先生も鬼するの?」などと、たくさんの子が声をかけてくれました。子どもたち自身(児童会執行部)が企画したことを、子どもたち自身がこんなにも楽しみにしているなんて…ほんとに素敵なことだなとしみじみ思っていました。
給食の時間には、しっかりとアナウンスの放送があり、参加を呼び掛けるだけでなく、「鬼をしてくれる先生が18人もいます!」と先生たちの協力に感謝すべく、再度丁寧にお知らせしてくれました。
昼休みに運動場に出ると、「えーっ、校長先生も鬼するの?」と子どもたちが聞いてくるので、「いやあ、校長先生は腰があかんから応援する役やね。」と答えると、「どっちの応援するの?」とつっこんでくるので、「もちろん、校長先生は、先生たちの親分やから、先生たち(鬼)の応援をするで。」と突き放すと、「えー、それはずるいわ!校長先生は学校の責任者で、子どものことを一番に考えなあかんのちがう?」と最後は正論をぶっこんでくる子どもたちでした。ちょっとしたこんな会話もとても楽しい時間です。
児童会執行部の説明の後、早速「バナナ鬼」のスタートです。
「バナナ鬼」を簡単に説明すると、先生18人と執行部の子どもたちが鬼で、あとは全員逃げる側になります。鬼にタッチされたら、その場でストップして両手を高く挙げ、バナナの格好をします。でも、タッチされていない人が、バナナになっている人にタッチをすると、挙げている片方の手を下ろせます。(バナナの皮が1枚めくれるイメージ)そして、さらにもう一人タッチしてくれると、もう一方の手も下ろし、見事バナナがむけたということで、生き返ってまた逃げることができるというルールです。鬼が頑張ってタッチして、たくさんの人を「バナナ」に変えても、次々と周りの人が「バナナ」を助けて生き返らせるので、ほぼエンドレスに近い状態で「バナナ鬼」は続きます。
私(校長)は、運動場の真ん中あたりで、先生と子どもたちの両方を応援していましたが、たくさんの先生たちと、たくさんの子どもたちが一緒になって鬼ごっこをしている風景に、心がじーんとなっていました。若手の先生から、私と同世代のベテランの先生たち、そして教頭先生まで、みんな笑顔で子どもたちと戯れてくれています。子どもたちも本当に楽しく幸せそうな顔で、先生たちから逃げ回っています。何とも言えない「あったかい雰囲気」というか、先生も子どもも一緒になっての「学校としての一体感」みたいなものが満ち溢れています。子どもたちの笑顔と先生たちの愛情に「こんな学校、そうはないよな…。」と、なんか胸が熱くなりました。「みんなが楽しい!北小学校」のひとつの姿が、確かにそこにありました。
しかし校長としては、複雑な思いにもなりました。全国的に「学校の働き方改革」が叫ばれ、少しでも先生たちの仕事を減らすというのが私の大きな使命の一つなのですが…、結果として、昼休みに子どもたちと鬼ごっこをさせてしまって、休憩する時間も他の仕事をする時間も奪ってしまっている…。どの先生も「子どもたちのために」という思いで、進んでやってくださっているのですが、そんな先生たちの思いにいつも私が甘えているということなのかな…と、校長としては正直なかなか複雑です。
…と、いろんな思いはあるものの、子どもたちが主体的に動き、それを先生たちがサポートしつつ、一緒に楽しい時間を過ごす…これは本校の強みであり、自慢であります。まさに「北小プライド!」のひとつを子どもたち自身が創ってくれました。児童会執行部の子どもたち、本当にありがとう!