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2024/05/01

「電子辞書(スマホ・タブレット)VS紙の辞書(国語辞典)」

Tweet ThisSend to Facebook | by 校長

 3年生の国語で「辞書を引く」学習が始まりました。まずは国語辞典の使い方(言葉の探し方)から学んでいきます。辞書を引く基本的な決まりは、

《見出し語の並び順》

    五十音順

    清音濁音半濁音

    のばす音(長音符号)は、直前の音を伸ばした場合の母音(あいうえお)に置き換える。

となります。子どもたちは「秋(あき)」などの簡単な言葉から辞書を使って調べていきました。


 「えっ?一人1台タブレット端末があるのに、まだ紙の辞書を使うの?」という声が聞こえてきそうですが、やっぱり「紙の辞書」を使って学習することはとても大切で必要な学び方だと思っています。

確かに私(校長)自身も、調べたい言葉に出くわした時にすぐにスマホで調べてしまいます。検索をかけるだけで、一瞬で目的の言葉にたどりついてピンポイントで意味などを調べることができてとても便利です。でもなんだか同じ言葉を何回も調べている気もします。歳のせいもあるでしょうが、おそらく気軽すぎて、あまり集中しないで見ている気がします。だから記憶に残りにくいのだと思います。

「ピンポイント」や「一瞬で」というスマホ(タブレット端末)の最大の強み(効率性や利便性)は、決して知識の「定着」や「広がり」にはつながらないと思います。

 それに比べ「紙の辞書」はパラパラめくって、いったりきたりしながら目的の語句を探さなくてはなりません。時間も手間もかかります。しかしこの時間と手間をかけるということが、記憶に残りやすいというメリットを生んでくれます。頑張った分だけ記憶に残りやすいということです。手間のかかる辞書引きも、毎日のように使っているとどんどん素早く引けるようになります。

 もうひとつ、紙の辞書を引く最も大きな効果は、調べたいこと以上に知識が増えるということです。紙の辞書を引くと、調べた語句の前後や同じページに載っている語句が自然と目に入ります。この「周辺の事柄が自然と目に入る」というところが最大の強みです。一方、スマホやタブレットでは、基本的に調べた語句の意味しか表示されません。調べたいことさえ分かればいいという考え方もありですが、記憶というのは枝葉のように広がっていった方が、強化されやすいと思います。辞書を引いたときに同じページに載っていたことわざなどにも目が行くことでより記憶が広く確かなものになります。

 同じことが新聞でも言えると思います。新聞は全体を俯瞰的に見られて、いろんな小見出しが自然と目に入ってきて、結果として「知りたいこと」以上に、たくさんのことを「知ること」ができます。


 子どもたちには、これから十分に辞書を使いこなしてほしいと思います。便利なタブレット端末が「流行」だとするなら、紙の辞書は「不易」です。教育(学び)には「不易と流行」の両方が必要です。


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