今日は朝からダイハツ工業さんから8名ものスタッフ(職人さん)が来てくださって、体育館を使って、自動車の製造工程を実際に体験しながら学べる出前授業「ダイハツものづくり体験教室」をしてくださいました。教科書では伝えにくい製造工程の原理を、実物の部品や工具を「見て」「触って」「使って」もらって体験できるので本当に「生きた学習」になります。
鉄板を500tの圧力でプレスして、車のフレームやパーツを作る「プレス工程」については、アルミ箔を金型にはめてプレスすることによって、プレスの原理を理解しながらパーツ作りを体験しました。
車のボディを塗装する「塗装工程」では、実際のスプレーガンを使って、車のドアを塗装する体験をしました。(吹き付けるのは塗料でなく水ですが…)
部品の「組付工程」では、実物のタイヤを、インパクトドライバーを使って組み付けました。
そして、「組付工程」の流れ作業(ライン作業)は、レゴブロックを使って、流れ作業で順に自動車を組み立てていき、製品検査も行う体験をしました。時間内に決められた部品を組み付け、次の担当に送る担当、部品が切れないように、部品を管理し補充する担当、出来上がった製品を検査する担当に分かれて、作業をしました。チームワークが問われる仕事です。一人でも間違ったり、遅かったりすると全体のラインが止まってしまいます。各自の仕事がそれぞれ責任重大です。
「ものづくり」と、あえてひらがなで書くことに大きな意味があると思っています。「ものづくり」=「製造業」ではないと考えます。生活に必要だったり、生活を豊かにしてくれたりする「もの」をつくる大切さや、それをつくる人の思いや願いも含めて「ものづくり」、「こんなものがあったらいいな…。」と願う想像力や、「もっとこうできたらいいな。」という改善意欲も含めて、みんな「ものづくり」なんだろうと思います。
「もの」があふれていて、「完成品」で埋め尽くされている今の時代。何もかも便利で気軽にできる時代ゆえに、「もの」の向こう側にある「大切なもの」が見えにくい時代でもあるような気がします。だからこそ「ものづくり」体験を通して、「もの」にじっくり触れ合い、その向こうにある「人」「努力」「願い」「夢」なんかを、しっかりと感じ取ってほしいなと思います。