所在地

■八日市北小学校■

527-0006
滋賀県東近江市建部日吉町468
 
 
【TEL】
0748-22-0297
050-0801-0297(IP)
 
【FAX】
0748-24-0820

【地図】
周辺地図

 

カウンタ

COUNTER643859

新着情報

 

八日市北小子どもの様子

八日市北ニュース >> 記事詳細

2025/02/07

「戦争の記憶~6年生最後の校外学習~」

Tweet ThisSend to Facebook | by 校長

今日は、6年生の小学校生活最後の校外学習であり、最後の「おでかけ思い出づくり」の日でした。

出発式では、司会のMYさんが、「今日が最後だと思うと、楽しみな気持ちが半分、淋しい気持ちが半分。ぼくは今、とても複雑な気持ちです。…(中略)…しっかり学んで、しっかり楽しむ、そんな一日にしましょう。」と、最後にふさわしいしっかりとした挨拶をしてくれました。その後の学級代表挨拶したMSさん、KHさんの気持ちのこもった挨拶も最後の校外学習にふさわしい立派な姿でした。

午前中は県立平和祈念館で「滋賀県・八日市の十五年戦争(太平洋戦争)」を学びました。授業で学んだのは、「日本という国としての戦争」でしたが、今日は、滋賀県や八日市の当時の様子を中心に、いろんな実物資料や映像などで学びました。実際使われていた「軍服」を着たり、「鉄帽」と呼ばれた兵隊のヘルメットをかぶらせてもらったり、「本物の戦争」に触れさせてもらうことで、よりストレートに「戦争の実際」が心に入ってきます。今は、「戦争の傷跡」などほとんど見られなくなった八日市ですが、80年前には自分たちの身近なところで、たくさんの命が奪われる戦争の実態があったことを学んで、少し「自分ごと」として戦争を捉えられたようです。



 

資料展示室で、子どもたちが見学している様子を写真に撮っていると、いつも笑顔を絶やさない明るいTKさんが、「校長先生撮って~!」と言って、ピースサインをしましたが、なぜかすぐに手を下ろし、少しばつの悪そうな顔をして、「こんなところで、ピースはあかんよな…。」とつぶやきました。たくさんの命が奪われた「戦争」の資料館では、してはいけない「不謹慎なこと」だと考えたのだと思います。そう考えたTKさんをとても素敵な子だなと思いました。その後すぐに私(校長)が「TKさん、ピースでいいんちがう?だってピースってPEACE(平和)なんだから…平和を願ってることになるんだから、むしろふさわしいんじゃない。」と言うと、もとの素敵な笑顔で「そっか~。」と言いながらピースサインをしてくれました。私にとって、思い出に残るTKさんとのやりとりになりました。

午後は、安土に移動して、安土城考古博物館と信長の館の見学をしました。戦国時代、天下統一を目の前に、本能寺の変でその生涯を終えた織田信長。信長が実現したかった国、信長らしい奇想天外な考え方…貴重な資料や映像などでたっぷりと学ぶことができました。特に、信長の館で、再現された安土城天守は、まさに「豪華絢爛」で、信長の力と名声を強く、強く感じる機会となりました。


 

担任の先生の話によると、いつも大人しいNSさんが、「本能寺の変がなかったら、今頃安土やその周りはめっちゃ栄えて、都会になっていたはずなのに…。なにしてくれんね!明智め!」と興奮気味につぶやいたらしいです。その話を聞いて、その発想と言うか、NSさんならではの歴史のとらえ方がとても面白くて、楽しい気持ちになりました。「奈良時代に、疫病が蔓延しなかったら、最初の予定通り信楽(紫香楽)に大仏が立っていたはず。そしたら今頃滋賀県は鹿だらけになっていたかもしれない…。」と、昔担任していた子どもがつぶやいていたことを思い出しました。

 

今日は他にも、貴重な縄文土器や弥生土器を触らせてもらったり、「きりもみ式」の火起こしを体験させてもらったりして、本当に充実した校外学習になりました。出発式の挨拶通り、「しっかり学んで、しっかり楽しめた」素敵な一日なりました。楽しかった思い出と同時に、平和祈念館の見学のまとめに出てきた「戦争の記憶が遠ざかる時、戦争がまた私たちに近づく…」という言葉をしっかりと心に刻んで、残り少ない小学校生活をしっかりと、そして楽しく過ごしてほしいと思います。


18:51

学習ができるWEBページ