「注連縄づくり」
今年度の「たんぼのこ」学習は充実した活動ができました。これも5年生の先生方が年度当初から「お米づくりの苦労や、大切さについてしっかりと体験して学ばせたい」という熱意をもってくださっていたからです。そこで「田植え」や「稲刈り」だけでなく、刈った稲を天日乾燥させる「はさがけ」や昔ながらの足踏み脱穀機を使った「脱穀」、そして「藁(わら)」を使って、お正月に飾る「注連縄」を作りました。
先生方が「注連縄づくりをするで。」と言われると「やったー!」と喜んでいる子どもたちの姿を見ていると先生方が大切にされてきた「米づくり」の大事な部分を理解できているんだなと感心しました。
注連縄づくりを指導してくださったのは、地域コーディネーターの奥さん率いる米づくりの達人の皆さんです。注連縄を作るためには、藁を「縒る(よる)」必要があるそうですが、これがとても器用さを必要とする技でした。達人たちのように、きれいでしっかりした注連縄はなかなかできませんが、子どもたちは達人に教えてもらった通りに「前に前に縒って・・・下から渡す。」と合言葉のように言いながら、3人組になって一生懸命に作りました。できあがった注連縄にとても満足そうな表情を浮かべていたのが印象的です。
「たんぼのこ」学習で、子どもたちは、「お米は少しも無駄にしてはいけない貴重なもの」であり、暮らしを支える「財産」であることを感じてきました。もみ米を取った後の「藁(わら)」は、わらじや筵(むしろ)、籠(かご)、や縄などに姿を変えて生活必需品となり、捨てるところは一切ないのが「お米づくり」だということも感じてくれています。だからこそ、注連縄づくりの時に、子どもたちが藁の1本1本まで大切にしている姿がうれしかったです。「たんぼのこ」学習が、意味のある学習になったなあとつくづく思いました。
3学期は、残った藁で火をおこし、七輪で〇〇を作ろうか・・・と計画中だそうです。まだまだ続く「たんぼのこ」学習が楽しみです。



