今日の3時間目、校舎のあちこちで5年生がいろんな仕事(作業)をしていてくれました。
下駄箱の靴や傘立ての整理、廊下のそうじや窓ふき、泥落としマットの敷きなおし等を手分けして行ってくれました。整理整頓を呼びかけるポスターを作るという仕事もありました。
この活動は、係活動や委員会活動ではなく、道徳の時間に学習したことがきっかけとなって、自分たちの行動(実践)にまで発展させてくれたものです。
きっかけとなった道徳の教材は「サタデーグループ」というものです。あらすじはこんな感じです。
・・・「サタデーグループ」あらすじ・・・・・・・
「わたし」たちの学校では、地域をきれいにしようと、学期に1回、地域の人と協力して町や公園の掃除をしている。掃除当日、みんなで協力してたくさんのごみを拾った。
すると、6年生の英子さんが「毎週、掃除をしない?」と誘ってくれた。
毎週土曜日に掃除をすることになり、グループの名前を「サタデーグループ」にした。
校長先生にほめられたり、他のグループができたりして、地域をきれいにする運動が盛り上がってきた。
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こんなお話なのですが、深く考えたい道徳的価値は「奉仕の心(勤労・公共の精神)」です。自分の利益(損得)にかかる勤労ではなく、「みんな」のことを思って、「みんな」のためにする勤労(ボランティア)の大切さを、教材を通して深く考えました。
担任のY先生は、「この学校には、人知れず『みんな』のためにいろんな仕事をしてくれている人がたくさんいる。」ということや、昨年度の私(校長)の「フェンス修繕」に込めた思いなども子どもたちに話してくれたようです。
道徳の学習としては、「みんな(公)のために、自分のできることで、みんなと協力し合って奉仕することが大切で、実際に身の回りでたくさんの人が、それをしていてくれることに気がついた。これからは少しでも自分のできることで、みんなのために頑張りたい。」というような振り返りができればそれでいいのかもしれませんが、今回、5年生はそこで終わらず、
「じゃ、実際自分たちができることを考えよう。そしてそれを実行しよう。」
と考え、自分たちにできそうなことを考え、役割を分担して実行してくれました。実際に行動する前に、Y先生はもう一度子どもたちに問いかけます。
「みんなは、この活動をして、どんな気持ちになりたいと思ってるの?」と。子どもたちは答えます。
「すっきりした気持ち」、「役に立ったという気持ち」…ちゃんと目的が明確になっていました。
子どもたちは、とてもいい表情で校舎のあちこちに散らばり、目的の奉仕活動に励んでくれました。たった一人で担当するところも、目的がはっきりしてますから黙々と頑張れる姿がそこにありました。
こんな気持ちが、日頃の10分間そうじに活きてくることを願っています。5年生のそうじに対する意識や態度が変わり、それが全校へと広がっていってくれれば、そこにもまた、「みんなが楽しい!(=かっこいい)北小」につながっていきます。5年生の皆さん、今日はどうもありがとうございました。