今日は朝から全校集会がありました。「全校集会」というと、「朝礼」みたいなイメージで、校長先生の話から始まる、ちょっと堅い集会のようなイメージを持つかもしれませんが、本校の全校集会は「児童集会」であって、「子どもたちによる、子どもたちのための全校集会」です。正直、まだ１００％子どもたちに委ねられるか…というと、まだ少し先生たちのサポートがいるものの、今は、ほぼほぼ子どもたちの力だけで実施できるようになりました。

以前から何回かお伝えしていますが、全校児童が体育館に集まった時の、子どもたちの心構えや態度は本当に大したもので、司会が「静かにしてください！」と注意する必要はほとんどありません。「集会のための意識」が１年生であっても、とてもしっかりしています。

全校集会の内容は、各委員会からの報告やお知らせが中心になります。全校集会を始めたころは、発表者の「しっかりとみんなに伝えよう」とする「相手意識」も弱く、声の出し方も「早口」、「中途半端」のオンパレードで、正直、何を話しているのかわからないことが多かったです。委員会の報告がよく聞こえなくても、終わったら何となくみんなが拍手をして…、「形」だけの、あまり楽しくない集会でした。後半には、先生たちからの「連絡」があって、そこはプロの仕事ですから、子どもたちは楽しみながら「大事な話を聞ける」機会になってそれなりに集会は成立するのですが、それでは、全校集会の「本来の姿」にはならず、その「中途半端」感に、なんとなくもやもやしながら一年間、全校集会を見てきました。

「体験と関わり」というのが本校教育の柱ですが、その言葉通り、最初はうまく出来なくても、「体験」を積み重ねるごとに、少しずつ少しずつ子どもたちは力をつけていくんだなと…今朝の全校集会を見て、改めて思いました。「中途半端」でもあきらめずに続けていくことが大事なんだなと思いました。

それぞれの委員会からの発表は、みんな堂々とした表情でしっかりと話せていて、とても聞き取りやすかったです。「前」を向いて話せる子が増えてきて、嬉しい気持ちになりました。ボランティア委員会からは、先日からの山火事の災害で苦しんでいる岩手県の皆さんを、少しでも支援したいという気持ちから、「募金」のお願いがありました。今年の６年生は、常に「みんなが楽しい！」という学校目標を意識し、その具現化を図ろうと頑張ってきてくれました。卒業を目の前に控えたこんな時期でも、「みんな」の意味（範囲）を「岩手で困っている人（こども）」にまで広げ、「楽しい」の意味を「苦しい時はお互い様、助け合う心をもつこと」ととらえて、自分たちのできることとして、「募金活動」を始めてくれました。こういうふうに考えられる本校の６年生を心から誇りに思います。

あまり時間はありませんが、たくさん募金が集まるといいなと願います。

集会の後半には、６年生が先日からの「卒業お祝い週間」の取組や「６年生を送る会」などに対するお礼の言葉と、各学級への寄せ書きのプレゼントがありました。代表のMYさん、FSさんがしてくれたお礼のあいさつは、挨拶原稿があるものの、気持ちのこもった、相手に心を伝えようとする、しっかりとした温かな声でした。６年生が「卒業」を意識して、一つ一つの場面で、成長した「今の自分」の全力を出そうと思っている気持ちがよく伝わってきます。本当に立派な挨拶でした。

「これで３月の全校集会を終わります。」のアナウンスがあり、今日の全校集会は終わりかなと思った時、突然ふたりの女子が「ちょっと待った～！」と声をあげ、全校の前に出てきて、「サプライズ告知」を始めました。

誰かと思えば、先日の校長ブログで「常に笑顔を絶やさない素敵な少女」として登場したTKさんと、運動会の最後を見事な挨拶で締めくくってくれたTRさんではありませんか。どうやら来週６年生が合唱コンサートを開いてくれるようです。しかしびっくりしたのはこの二人のパワフルすぎる姿でした。二人の「声」と「ジェスチャー」は完全にメーターを振り切っていました。H&F先生の漫才に負けてない楽しさと勢いがありました。「全力」を絵にかいたような二人…とても素敵な姿でした。６送会のはじめに「中途半端は楽しくない。やるなら全力で！」と話した私（校長）の言葉を２００％実現してくれる二人。「全力」のかっこよさを改めて見せつけてくれました。この姿がまた、しっかりと在校生の「手本」「憧れ」になるんだなと思うととても嬉しくなりました。一年の〆として、とてもいい全校集会になりました。まだまだ北小の子どもたちは、伸びていきます！