いわゆる「ギャングエイジ」と言われる中学年の子どもたち…自立心や仲間意識が強まることから、集団凝集性(集団のメンバー同士のつながり)が高まり、友だち関係を重要視するようになる時期です。本校の中学年の子どもたちも、全校の中で最もエネルギッシュに、昼休み等も「みんなで元気いっぱい遊ぶ」姿が見られます。
そんな元気な中学年の運動会団体演技は、「ダンス」と「フラッグを使ったマスゲーム」のようです。体育館を覗きに行くと、一生懸命「フラッグ」の練習に励んでいました。
中心になって指導してくれるのはM先生。「熱男~~!」というかけ声がぴったりの、熱血指導が魅力です。テンポのいい気合の入った明確な指導・指示で、子どもたちに演技のポイントを伝えていきます。子どもたちも集中力をもって練習に打ち込み、「短時間で効果的な練習」ができてるなと感じました。
フラッグ(旗)を上げたり下げたり、回したり…また、隊形移動して回りながらフラッグを操作したり…なかなか忙しく大変そうですが、しっかり子どもたちはついて行っています。
指示の中に「右、左、」「前、後ろ」「内側、外側」「時計回り~」などの方向を示す言葉が頻繁に出てきます。私(校長)なら、「速いテンポで動きながら、次々と言われたら、頭がこんがらがる~!」とギブアップしそうですが、今まで築き上げてきた子どもたちとM先生の「息」というものでしょうか、子どもたちは普通に反応していきます。また、子どもたち同士が、教え合ったり、確認し合ったり姿もあちこちで見られて、仲間意識が育ってきていることも実感できました。
フラッグマスゲームの醍醐味は、全員の動きがピタッと揃う美しさですが、フラッグを振った時の「バサッ!」という音が、きれいに揃う美しさ、力強さ、心地よさも大きな魅力です。大きく、キレよくフラッグを振ることで「いい音」が出るので、子どもたちの動きも自然とキレのいい動きになってきています。
特に4年生の子どもたちは、中学年集団のリーダーとしての意識が高まってきているのでしょうか、3年生に手本を示すべく、一人ひとりの動きがとても大きく、メリハリあるものになっていた気がします。腕もピーンと伸びていてとてもきれいです。
マスゲームには、ちょっと残念なところもあって…、それは演技をしている自分たちには、「全体がどのように見えているか」がわからないことです。周りで見ている観客は「わ~~~、きれい!!」と感嘆の声をあげられますが、一生懸命演技している自分たちには、その美しさを感じることはできません。ぜひ、練習の時から、全体が写る動画を撮ってあげてほしいと思います。そして給食の時間なんかにその動画を見ながら、「自分たちの動きが全体的にはどう見えているのか?」が確認できますし、「びしっと揃っていることの美しさ」や、逆に「揃っていない…動きが中途半端…なんだかイマイチ…」みたいなところもしっかりと確認できて、振り返れるのではと思います。
運動会当日、中学年の子どもたちの「全力」と「協力」で、どこまでキレよく、「びしっと揃いきるか」…演技の完成を楽しみにしています。