3月19日(水)の卒業式まで、あと10日あまりとなりました。卒業生の練習が始まり、在校生も昨日から式歌の練習が始まりました。

先週の6年生を送る会の余韻なのか…体育館に入ってきた時から、在校生の「卒業生を送り出す」厳粛なムードが高まっている気がしました。卒業式が「他人事」ではなく、自分たちにとっても大切なセレモニー(儀式)であることがきちんと分かっている雰囲気がありました。それぞれの学級で、しっかりと卒業式の意義と、自分たちの目標について考えてくれたんだなと思いました。
大概、「1回目の全校歌練習」の風景というのは、ぴりっとしてなくて、歌もぐだぐだな感じから始まるのですが、今年は、始めから子どもたちの気持ちが張っていて、歌声にも勢いを感じました。在校生が卒業生に贈る歌「大空が迎える朝」なんかは、始めから「すでにいい感じに仕上がっている…」気がしました。
よくよく見て、聴いていると、そのいい雰囲気を創り出しているのは、やはり「5年生の姿」にありました。歌っているときの声、立ち姿、そして表情…気持ちが引き締まっているのがよく分かりました。歌指導してくれるA先生の話を聞いている時の態度、姿勢も、他の学年とは一線を画しています。


この5年生の姿に「たのもしさ」を感じて、これからの全校練習でも在校生をしっかりとリードしてくれると思えました。
今日は、教室でも学級ごとに卒業式の歌を練習する風景がありました。ただ歌を覚えるだけでなく、ただ大きな声で歌うだけでなく、「どのように歌うか」、「どんな気持ちを込めて歌うか」…担任の先生の細かな指導がされていました。その指導ひとつひとつにしっかりと応えるように、子どもたちは繰り返し、歌の練習に励んでいました。追い込まれるように歌わされている感じではなく、卒業式の雰囲気に浸りながら、歌を楽しんでいる感じがあるように感じました。

6年生教室の前には、在校生からの「卒業おめでとうメッセージ」が貼り出されました。在校生一人ひとりが、卒業生へのお祝いと感謝の言葉を綴っています。卒業生はその一つひとつに目を通しながら、少しずつ「卒業」の2文字をかみしめていきます。


卒業生は、「有終の美」を飾るべく、最後に「一番凛々しく、かっこいい姿」を在校生に見せつけ…、そして在校生はその姿を目に焼き付けながら、心から卒業を祝福し、本校の子どもたちにしか創り出せない感動と温かさの中で、卒業生を見送ってあげる…そんな卒業式をめざしたいと思います。
運動会と同じように、また「みんな」が一つになって、最高の物語(想い出)を創り出します。
