今日は県庁の総合企画部国際課から、ブラジル出身のジエゴ先生と担当の鈴木さんに来ていただいて、1年生がブラジルのことについて学ぶ「国際交流・国際理解教育」を実施しました。

ジエゴ先生の名前は、正確に言うと「ジエゴ・アレシャンドレ・アシス・ピント・デ・ソウザ」さんとお名前です。「ジエゴ・アレシャンドレ」が名前で「アシス・ピント・デ・ソウザ」が名字(姓)だそうです。ブラジルでは、名字(姓)は、お父さん、お母さんの姓を両方つけるのが「ふつう」で、ジエゴ先生の場合は、おばあちゃんの姓も入っているそうです。
それを聞いた子どもたちは、「ながすぎ~‼覚わらへんわ…。」と当然の反応です。名前のことを皮切りに、「見た目」だけではない、日本とブラジルの違いについてどんどん興味が湧いてきます。
ジエゴ先生は、ブラジルの国土のこと、学校のしくみのこと、食べ物のこと、お祭り(サンバカーニバル)など、いろいろと紹介してくれました。「わあ~すご~い!」、「いいなあ~!」と言うような反応が多かった子どもたちですが、この写真を見た時は、反応がちょっと違っていて…。
「わあ~、こんなんお寿司とちがうわ~。」、
「やっぱり日本のお寿司の方が美味しそうやわ。」などなど…。

ジエゴ先生は言います。「日本のお寿司とは違うけど、ブラジルの人たちに合うように、工夫されてきたんだよ。日本のカレーライスも、もともとのインドカレーはだいぶ違うでしょ。」と。子どもたちも納得です。

ブラジルのお金にも子どもたちは食いつきました。「お金には偉人の肖像画が印刷されている。」というのが、日本の「ふつう」ですが、ブラジルのお札には、「保護(大切に)していきたい動物」が描かれています。鳥(インコ)や魚(ハタ)や、海亀(タイマイ)、猿(ゴールデンライオンタマリン)、ジャガーなんかも描かれています。お金のデザインにたいするイメージも変わったというか、広がりました。ちなみに200レアル札(約6000円)には「タテガミオオカミ」という足の長―い狼が描かれていました。
今回の学習で子どもたちが一番反応したのが、日本とブラジルの「あいさつ」の違いでした。日本では、お辞儀や会釈が「ふつう」ですが、ブラジルではそれが「ハグ」に変わります。おまけに男女のあいさつや女性同士のあいさつには「ほっぺにチュッ!」もついてきます。これには、子どもたちも、「いやや~。」、「むりやわ~。」と拒絶的・・・。ジエゴ先生は言います。「どっちのあいさつもおかしくないよ。それぞれの国の『ふつう』が違うだけ。『ふつう』の違いが分かり合えるようになると、みんなもっと仲良くなれるね。」って。
ジエゴ先生は、他にもブラジル式の「グータッチのあいさつ」や「じゃんけん」を教えてくれたり、子どもたちの「素朴な質問」にたくさん答えたりしてくれました。



ジエゴ先生の「グータッチあいさつ」のモデルに選ばれたのはベトナム人のTDさん…。国際色豊かなのが本校の自慢です。
本校には20人を超える外国にルールを持つ子どもたちがいてくれます。また、最近そして近々転入してきてくれる子どもたちは、三重、福島、京都、栃木からです。国内でもいろんな府県から来てくれるので、それは「多様性を認め合う」うえでは、最高の環境だと思っています。いろんな国の子どもたちが、いろんな地方の子どもたちが、たくさんいる八日市北小では、自分たちの「ふつう」と違うことを「間違ってる」、「おかしい」、「そんなの変」ととらえるのではなく、「君の『ふつう』はそうなんだ…「ふつう」がいろいろあって、なんだかおもしろいね。」ととらえられるようになってほしいと願っています。

それにしても、この見事なまでの美しい姿勢、まっすぐな手の挙げ方…他の国からすると「ふつう」ではないかもしれません。誇るべき美しき日本文化の一つかもしれません。いや~、感心します。明日は2年生が「国理解教育」の学習をします。どんな反応を示すかとても楽しみです。