近頃、3年生の子どもたちの様子を見ていると、今も不思議とあの運動会の団体演技(ダンス&フラッグ)の姿がよみがえってきます。「連繋・挑戦・達成」をテーマに、子どもたちの「全力」と「協力」の姿が最高潮に達した見事な演技、そして感動は、今もしっかりと心に残り、はっきり思い出せます。子どもたちが運動会で手に入れた「全力」とか「てきぱき動く力」「メリハリをつける力」、そして仲間との「支え合い(協力)の力」は、今もそのまま子どもたちの中で「日常化」していて、そのことが今の3年生の勢いや学年学級の温かさを創り出しているんだなと感じています。
写真は、ある日の体育の風景ですが、始めから終わりまで、ずっと「全力・協力」の姿がありました。
授業初めのM先生の説明や指示を聞く態度はとてもしっかりしていますし、最後に先生が「分かった?じゃ、どうぞ!」と声をかけたとたん、子どもたちは一斉に走り出し、それぞれの運動を始めます。まさに、「てきぱき&全力」です!その後のマット運動の練習をしていると、ちゃんと仲間で回数を数え合ったり、お互いにアドバイスをしあったり、まさしく「協力」「支え合い」の素晴らしい姿です。
こちらは、寒風吹きすさぶ中での外体育。寒さの中でも、「みんなで協力」して「てきぱき」と会場準備を進めていきます。キックベースボールの試合も、「みんなで試合に集中」して、声をかけ合いながら楽しみます。ちゃんと、みんなが関わり合っています。「蚊帳の外」の子は誰もいません。運動会でつけた力が、今もしっかりと子どもたちの中に定着していて、どんな場面でも、自分たちの力で「楽しい3年生集団」を創り上げています。
体育ですから、得意な子もいれば、苦手な子もいます。でも今の3年生の子どもたちの中に「消極的」な子はだれもいません。みんな、自分の課題に応じてどんどん挑戦していきます。苦手なことやできないことをバカにされるような空気感があると、苦手な子は消極的にならざるを得ません。でも今の3年生は、「みんなで応援し合う風土」が定着したんでしょうね。みんなが安心して、「自分の全力」でひたすら繰り返し頑張ります。マット運動が苦手な子が「校長先生、見てて!だいぶ足が上がるようになってん!」と自慢げに披露してくれることがたまらなく嬉しかったです。
運動会という特別な行事の中で、3年生の子どもたちが苦しみながらも、もがきながらも、それでも実感として手に入れた「全力を尽くすことの大切さ」、「集中して粘り強く頑張ることの大切さ」、「仲間で支え合うことの心強さ」、そして、「がんばればできるという自信」、「気持ちを前向きに明るく頑張ることの楽しさ」などなど…、今確かに3年生全体の「学年風土」として、それぞれの子どもたちの自分を高める「生きる力」として輝き始めているなと感じています。
頑張り続ける子どもたちにも、子どもたちに安心感を与えながら導いてくれている担任のS先生、M先生にも大きな拍手を送りたくなる、そんな体育の授業でした。