今年度も高学年による委員会活動が動き出しています。「学校生活に必要な仕事を分担すること」、「学校生活を楽しく豊かにするための活動をすること」を目的に、各委員会がそれぞれ工夫を凝らした取組を考えています。
今日は、給食の時間に「ボランティア委員会のお願い」ビデオ放送がありました。
画面に現れたのは、「ボランティアマン」!緑のコスチュームに胸に輝く「ボランティア」の文字がビシッと決まっています!
おそらくどこの教室も画面にくぎ付けになったでしょう。ボランティアマンたちは、ペットボトルキャップとアルミのプルタブの回収を訴えてくれました。「ペットボトルキャップは4kgでポリオワクチン1本に、プルタブは800kgで車椅子1台にかえられる。困っている人たちを助けるために、ぜひ回収活動に協力してほしい。」と力強く呼びかけてくれました。
私(校長)は、この「ボランティアマン」の登場がとてもうれしかったです。「プルタブ800kg」は、簡単に集められる量ではありません。でもボランティア委員会としては、みんなの協力で何とかして集めたいという思いがあるのでしょう。だから、校内放送で回収協力を訴えようということになったと思うのですが…。
しかし、普通に呼びかけても、印象に残らず、あまり効果は見込めない…どうしたら少しでも印象に残るインパクトのある呼びかけにできるか…?そうだ!「ボランティアマンへの変装だ!」という結論に至ったのではないかと推測します。
もちろん、このような話し合いの過程や、解決のためのアイデア・工夫は、経験のない子どもたちだけでは成立しにくいでしょう。そこにこそ「担当の先生の指導や助言」が必要になります。もし担当の先生が、「委員会活動は自分たちの自主的な活動なんだから、自分たちで考えてやりなさい。」と指導したとしたら、それは「指導」ではなく、「放棄」「放置」だと思ってます。「自由にしなさい」とか「好きにしたらいい」というのは教育ではないと思っています。
活動の筋道を立てることや、解決のためのアイデアの例(サンプル)を示すこと、なんなら初めは「やってみせること」だって、先生の指導として必要なことです。
今回の「ボランティアマン」のアイデアも先生のアイデアかもしれませんが、最後に「それでいこう!」と決めたのは子どもたちだと思いますし、思い切って「ボランティアマン」をやってみて、実際に反響が大きかったのなら、委員会の活動としては大成功です。「思い切ってやってよかったな!」と思えることが子どもたちの自信になり、それが次のより主体的な活動につながります。今回の「ボランティアマン参上!」は、これからの委員会活動充実のためのいい布石になったと思います。とても素晴らしかったです!
それにしても、プルタブつまりアルミ800kg集めて、やっと車椅子1台とは…。アルミスクラップの買い取り価格が1kg=120円と仮定すると、120円かける800kg=96,000円≒車椅子1台…う~ん、やはりそれくらいになりますか。ちなみに全校児童と教職員合わせて約430名で800㎏のプルタブを集めるとすると、一人当たり800kg÷430≒1.86kg。これって、アルミ缶の飲み物を何本飲めばいいんだろう?…こんなふうに算数(数学)的に考える子もいたら、さらに私(校長)はうれしいです。
これから忘れずプルタブを集めるぞと強く決心した「ボランティアマン参上!」のビデオ放送でした。ボランティア委員会の皆さん、ありがとうございました。