私(校長)は、毎朝、昇降口の子どもたちの上靴を整頓してから子どもたちの登校を迎えるのですが、その「靴の整頓に要する時間」がずいぶんと短くなっていることに最近気づきました。1年前は、全校分整頓するのに20分くらいかかっていたと思うのですが、今朝時間を計ってみると、なんと「8分」でした。整頓するのが手際よくなった部分もあると思いますが、整頓時間が短縮した一番の理由は、「整頓しなくても(触らなくても)いい靴」が増えたということだと思います。


高学年の靴は、安定して「きれいに整う」ようになりました。ほとんど整頓し直す必要がありません。他の学年も「きちんと靴を整えられる子」がうんと増えました。本当にうれしいことです。毎日毎日ひたすら整え続けてきた甲斐があったなと思えます。「きちんと整えなさい!」と言う指導でなくても、「きちんと整っている風景」を当たり前にすれば、時間はかかっても少しずつ少しずつ子どもたちの「心が整ってくる」…それが「涵養(かんよう)」であり、「心の内」に響く教育だと思っています。
さて、学校では、2月28日(金)に行われる「6年生を送る会」の練習が始まっています。6年生の卒業をお祝いする気持ちと、今までお世話になったことへの感謝の気持ちを込めて、6年生に喜んでもらえるように学年ごとに発表をします。
また、この学年発表は、各学年の「一年間の成長」を表現するための「まとめの発表」でもあるので、保護者の皆様にも子どもたちの成長を感じていただきたく「行事参観日」として設定しています。
今日の午前中、体育館を覗きに行くと、低学年が体育館練習を始めていました。


発表内容を詳細に書くと「ネタバレ」になってしまうので、あまり詳しく書きませんが、写真から大いに想像を広げてくださればと思います。1年生の練習を見ていると、「自分たちが一番好きなことを、一番自信のあることを、6年生に見てほしい!」という気持ちが伝わってきます。1年生は「ダンス」が大好きなんです。やっぱりそれを見てほしいと思っているのです。みんな本当にいい笑顔で楽しく踊れます。1年生が一番輝ける発表だと私(校長)は思っています。
要所要所に「ダンス」を散りばめながら、楽しい劇を発表してくれます。まだまだ「声を出す(セリフ)」ことについては「不完全燃焼…」みたいな部分がありますが、これからの練習で完成度を上げていってくれるでしょう。

2年生も「呼びかけ」の練習や、発表の中で披露する「組体操」の練習を始めました。2年生の子どもたちは、「組体操がしたくてたまらない!」って感じで、とても意欲的に練習に取り組んでいました。やはり6年生(高学年)に対する「あこがれ」の気持ちが強いのだと感じました。運動会で見たあの「組体操」…2年生の脳裏にしっかりと焼き付き、「自分たちも早く、あんなことができるようになりたい!」という気持ちがあふれている気がしました。全校でやる行事の「値打ち(価値)」はここにあるのだと確信しています。下の学年が上の学年に「あこがれ」や「目標」を見出してこそ、子どもたち自身に高みを目指すエネルギーが沸き起こり、それが延々と繰り返される中で「校風」や「学校文化」が醸成されていきます。本校が「体験と関わり」を教育の柱に据え、「学校行事」を大切にしている理由がここにあります。


どうやら、6年生送る会には「先生たちの発表」もあるようです。「ただでさえ忙しいのに、放課後に発表の練習をするなんて、働き方改革に逆行している!」、「先生たちの発表があると、肝心の子どもたちの発表が薄れて本末転倒だ!」
外からはいろんなご意見を頂戴しますし、「確かにそうだな…。」と思ったりしますが、それでもやっぱり「北小の先生たち」はやってしまうのです。この北小は「先生たちの一生懸命(本気)」と「子どもたちの一生懸命(本気)」が響き合って、高まっていく学校だと思っているからです。
運動会と同じように、どの子にとっても満足感と達成感にあふれる「6年生を送る会」になりますように…。日々、子どもたちを見守っていきます。