今日は、朝から何人もの子どもたちが、「校長先生~!知ってる?今日、たい焼きやで!」と声をかけてくれました。「今日、たい焼きやで!」…日本語的には、意味不明?な文章ですが、学校現場では悲しいことにこれで「すべて」通じてしまいます。正確に言えば、「今日、(給食のデザートに)たい焼き(がつくん)やで!」ということです。
いつも思うのですが、「今日の給食」というのは子どもたちの最大の関心事であり、珍しいものが出たり、子どもたちがお気に入りの「揚げパン」や「唐揚げ」、「カレーライス」が出たりする日は、必ず何人もが朝一に、「校長先生、知ってる?今日は〇〇やで!」と報告してくれます。
せっかく「たい焼き」の話題を振ってくれたので、「へーすごいな。ところでたい焼きは「つぶあん派」それとも「こしあん派」?」と聞くと、多くの子が「あんこは嫌やわ。わたし(ぼく)はクリームかチョコがいい。」と答えます。「あんこ嫌い」が多いのにも驚きましたが、「たい焼き=あんこ」で育った還暦じいさんの私(校長)にしてみれば、クリームやチョコのたい焼きっていうものに若干の違和感を覚えてしまいます。給食の検食で子どもたちより先に「たい焼き」をいただきましたが、昔ながらの「つぶあんのたい焼き」、そして「しっぽまであんこ有!」系のものでした。さて、子どもたちの反応はどうなるでしょう…?
さて、今日のブログの本題です。
今日のロング昼休みに、児童会のレクリエーション委員会が企画してくれた「北小フェスティバル」が行われました。これは、レクリエーション委員会の子どもたちが、大人(教職員)子ども(児童)を問わず、「遊びコーナーの設置」や「ステージ発表」をしてくれる人を募集し、たくさんの「有志」によって催される「北小まつり」みたいな企画です。今回は「ステージ発表」の募集はなく、「遊びコーナー」を広く募って、賑やかな「遊び屋台村」のような世界を創り出そうという趣旨のようです。
子どもたちの「主体性」が最大限尊重される、「子どもたちの、子どもたちによる、子どもたちのためのお楽しみ企画」なのです。しかし、「先生たちと子どもたちの一体感」をウリにしている本校なので、先生たちも黙っていません!先生たちや支援員さんも子どもたちの募集に自ら手を上げ、自分たちの遊びコーナーや体験コーナーを出典、運営してくれるわけです。この先生や支援員さんが運営する「お店」が、子どもたちのよい「お手本」となり、自然と子どもたちは「さらなるアイデア」や「運営の方法」などを学び、次の機会に取り入れ活かすことで、自分たちの「甲斐性」を高めていきます。
「北小フェスティバル」は、学校目標「みんなが楽しい!八日市北小学校」をめざして、子どもたちと先生たちが一丸となって、ドカ~~ンと開催する一大イベントであり、本校の誇るべき文化「北小プライド」の一つです!
今回の北小フェスティバルで出店があったのは、「腕相撲屋さん」「福引屋さん」「お絵描き屋さん」「千本引き屋さん」「モグラたたき屋さん」「バスケフリーシュート」「射的屋さん」「ボウリング屋さん」「クイズ屋さん」などなど全部で14のお店が並びました。レクリエーション委員会や高学年による出店だけでなく、3年生、4年生、そしてなんと2年生の子どもたちの出店もありました。
福引屋さんや、千本引き屋さん、モグラたたき(エイリアンバトル)などはその小道具(装置)が実によくできていて、子どもたちが入念に準備してきた努力がよく見えました。また、腕相撲屋さんでは、高学年と低学年が勝負する場面など、子どもたちの自然な交流の風景がほほえましかったです。
私(校長)が、「さすがやな。」と感心したのは、ボランティア委員会による、「プルトップ すくってピタリと当てましょう20g」ゲームです。ボランティアマンが、日頃の委員会活動を紹介しながら、集めている「プルトップ」を使って20gを量り当てるゲームを考えてくれました。結構な量をすくいとってもたかが20g。委員会が目標としている800kgには遠く及びません。「もっと、もっと頑張ってプルトップを集めなければ…」という気持ちを持ってもらうためのナイスな企画だったと思います。もちろん担当のK先生のサポートがあっての活動だと思いますが、回を重ねるたびにボランティアマンの数が増え、生き生きと活躍している姿を見ると、子どもたちの大きな成長を感じます。
また、先生たちが出店する「遊びコーナー」は、子どもたちのよい「お手本」になり、いい刺激を与えてくれる素晴らしい「遊びコーナー」でした。恒例となっている「コクランド」、K先生がいつも一人でアイデアをひねり出し、一人で運営してくれています。「こんなものを使って、こんな遊びができるんや…」、「こういうふうに記録を残していったら、順位も分かりやすく表示できるな…。」など、学ぶべきところがたくさんあります。さらに、支援員のI先生とN先生が開いてくれる「おもちゃづくり」のコーナーはいつも子どもたちに大人気です。いつも行列ができるので、今日は特別支援アシスタントのN先生がお手伝いに入ってくれました。「こんなものでこんな楽しいおもちゃができるんだよ。」という「ものづくり」の楽しさを教えてくれる貴重な機会です。作ったおもちゃでうまく遊べない1年生の子に、高学年の子たちが「まずこうして、それから20回くらい回して…」と教えながら遊んでやっている姿があってとてもうれしく思いました。
「楽しいこと」は、誰かがあたえてくれるものではなく、待っていればやってくるものでもなく、「自分たち自身で創り出していくものなんだ」という主体性を育ててくれる「北小フェスティバル」だと思っています。先生たちも、「子どもの自主性を大切にする」という大義名分のもと、すべてを子どもに任せっぱなしにするという構えではなく、「子どもたちの活動の質を高める(学びを深める)ために、自分たちが教えるべきこと、示すべきこと、そっと支えるべきことは何なのか。」をいつも意識して、自分の出番や立ち位置を考えてくださっています。その陰ながらのサポートに感謝しています。
これからも、北小のよき「伝統」「校風」として、子どもたちに受け継いでいってほしいと心から願っています。