いよいよ暑さも本格的になってきて、熱中症にも気をつけないといけない季節になりましたが、今日は絶好の「プール開き」日和。朝の「プール開き式(放送)」の後、早速2年生、3年生、5年生が今年初めてのプールを楽しみました。
朝の放送では、「学校でプールの学習(水遊び・水泳)をする目的は何なのでしょう?たぶん多くの人が、『泳げるようになるため』と答えると思いますが、究極の目標は、いざというときに自分の命を守るためなのです。万が一、海や川、池などに投げ出された時、自力で上がったり、助けが来るまで浮いていられたりする力をつけるためです。」と話しました。
低学年は「水泳」ではなく、「水遊び」です。「遊び」とついていますが、もちろん「遊び」ではなく、「水に慣れ、水と仲良くなること」が目標です。「水遊び」をしながら、「水」というものを、「こわさ」も含めてよく知り、陸上にはない「浮力」や「水圧」の楽しさなんかも味わいながら、水の中で「リラックスして動ける」ようになるのが一番大切なことです。
中学年以上は「水泳」です。「長く泳げる」ことが目標です。(極論を言えば、泳げなくても、長く浮いていられれば自分の命を守れると思います。)クロールや平泳ぎが基本の泳法になり、きれいなフォームで泳げると達成感も大きいですが、そうでなくてもそこそこの距離(時間)を泳げるようになったらいいなと思います。
苦手な子ほど、水と仲良くなってほしいなと願っています。水の中で緊張せずにリラックスできれば、浮くことも泳ぐこともそう難しくはありません。水が怖い→水の中で緊張→体・筋肉がこわばる→体が沈む→水が怖くなる…の悪循環に入ってしまって、水(水泳)を避け続けて、そのまま大人になると、万が一の時に水の中でパニックを起こすことになります。やっぱり、
「水に慣れること」、「水と仲良くなること」がまずは肝心です。
とはいえ、万が一があってはならないので、プール(水泳)指導には、我々(教職員)も万全の態勢で臨みます。指導者と支援者そして監視者…多くの目で子どもたちを見守ります。また、指導についても徹底しています。今日は、3年生の水泳を見学させてもらいましたが、全体指導のM先生の指導もとても安心できるものでした。
しっかりとバディ(お互いの安全を確認しあう相手)を確認し、全員がそろっていることを強く意識させます。話(説明)をする時は、きちんと全員に注目させてから話します。また、プールは声が届きにくいので、少しずつ「指示」を単純化するとともに、その「指示の意味」を「笛の吹き方」に置き換えていきます。慣れてくると「笛の音」だけで、子どもたちに「指示」が届くようになります。ややもすると、子どもたちにとって気持ちが「レジャー」になりがちなプール学習ですから、きちんと「安全」を意識させながら、「泳ぐための学習」を成立させる指導の技術が不可欠です。M先生の水泳指導、見事でした。
また、本校は支援員さんも可能な限りプールの中に入り、子どもたちを直接サポートします。水が得意な子も苦手な子も、精一杯がんばって、少しでも長く泳げるようになってほしいなと願います。
最後に、やっぱり「暑すぎる夏」は心配になります。熱中症予防のため、暑さ指数が31を超える日は、水泳(水遊び)もできなくなります。反対に、肌寒い梅雨空の日も嫌です。どうか子どもたちが気持ちよくプールに入れる日が多くありますように…。これは神頼みしかありません…。