今日は朝から晴れて、絶好の「体力テスト」日和になりました。各学級で体育の時間等にできる種目は別にして、それなりの会場準備とそれなりの人(説明や測定する先生)がいないとできない種目、つまり「ソフトボール投げ」や「反復横跳び」、「上体起こし」、そして「立ち幅跳び」について、各学年順番に「体力テスト」を行いました。それぞれの種目の記録を取り、自分の体力について考える機会となりました。
1年生にとっては、初めての「体力テスト」。やり方を理解するだけでも大変です。でも大丈夫!「体力テスト」は6年間続けますから、ちゃんと分かってきて、自分の目標だって持てるようになります。ひとつひとつ経験を積んでいきましょう。
4年生以上になると、もう毎年の恒例ですから、列に並ぶのも、友だちの記録をとるのも、担当してくださった先生たちにお礼を言うのも、ちゃんと分かっています。
さて、この「体力テスト」は、全国学力・学習状況調査と同じように、全国どこでも実施され、子どもたちの体力や運動能力の状況や課題について調べるためのものです。「滋賀県の課題は?」、「東近江市の課題は?」、そして「八日市北小学校の課題は?」というふうに、子どもたちの体力づくりをどう進めていくのか…それを考えるのになくてはならないものです。
本校の子どもたちの体力の現状と課題(令和5年度)については、昨年度、学校保健委員会でも報告がありましたが、次のようになっています。
全国平均と比べて、平均を上回っているのは、「長座体前屈(柔軟性)」…つまり体の柔らかさです。全国平均並みなのは、「立ち幅跳び(瞬発力)」、「上体起こし(筋力・筋持久力)」、「反復横跳び(敏しょう性)」です。残念ながら全国平均より低いものは、「シャトルラン(全身持久力)」、「50m走(スピード)」、「ソフトボール投げ(巧ち性・瞬発力)です。中でも、極端に下回っているのが「ソフトボール投げ」…つまり「投げる力」です。これは滋賀県全体がこの傾向にあります。今日の1年生の様子を見ていても、まず「投げる」という動作になっていない子もたくさんいます。
この課題は、子どもたち一人ひとりの運動能力の課題ではなく、運動経験や運動習慣の課題だと思っています。私(校長)の子ども時代は、ほとんど子が野球(ソフトボール)とドッジボール一辺倒でしたから、「投げる」ということが当たり前でしたが、今の時代、子どもたちの遊びもスポーツも大きく変容し、多様化していますから、なかなか経験できていない運動もあるのでしょう。
同じことが、子どもたちの手先の「甲斐性」にも言えて、今の子どもたちは「結ぶ」という行為がとても苦手です。生活の中に「結ぶ」という必要性がほとんどなくなった影響だと思います。昔は「新聞紙しばり」も子どもの仕事(役割)でした。
そんな課題を鑑みながら、学校ではやはり「運動遊び」を奨励しています。子どもたち自身が、児童会やたてわり活動の中で「全校鬼ごっこ(ケイドロ)」や「逃走中」などの遊びを計画してくれています。「みんなが楽しい!八日市北小」づくりの一環としても、子どもたちに頑張ってほしいです。また、体育の時間においても、子どもたちが多様な運動経験を積めるように授業を工夫していきたいと思います。