冬の厳しい寒さは峠を越したのか、今日は春の訪れを感じさせるような暖かな陽気です。「6年生を送る会」を明日に控え、各学年は体育館での最後のリハーサル練習に取り組んでいました。ステージ発表では、各学年の「よさ」「らしさ」を発揮しながら、「一年間の成長」の姿を存分に見せてほしいと思っています。
どの学年もそれぞれ大きな成長があるのですが、やはり去年の4月に入学してきた1年生の「一年間の成長」というものには、凄まじいものを感じます。「ぐんぐん伸びる!」…そんな言葉がぴったりきます。

園時代は「自由な空間・時間・仲間」の中で、のびのびと遊び込んできた1年生の子どもたち。ところが入学すると同時にたくさんの「枠(フレーム)」のある世界で頑張らなくてはなりませんでした。「45分間の授業」、「教科別の学習」、「一日5時間の週時程」、また集団(社会)で過ごすための「ルール」や「規律」などなど、そんな「大きな変化」に「自分」を一生懸命「適応」させながら、一年間頑張りぬいてきました。年度途中で疲れて、しんどくなって当たり前、学校に行きにくくなっても当たり前…1年生の子どもたちは、先生や家族に背中を押してもらいながら、それぞれの「しんどさ」をやっとこさのことで乗り越えてこられたんだろうなと思います。それって、本当にすごいことだなと今更ながらしみじみ思います。


送る会の発表の練習…小さな体をめいっぱい大きく動かして、全力で演技をします。1年生の子どもたちを見ていると、全く「やらされ感」が感じられなくて、自分たちで「表現」をめいっぱい楽しんでいる感じが伝わってきます。お世話になった6年生に「お礼(感謝)を伝えたい」、「自分たちができるようになったことを全部見てほしい!」…そんな気持ちにあふれています。


今日は、道徳の授業も見せてもらいましたが、どの子も一生懸命「お話の登場人物」になりきって、「正しいことをすることの大切さ」と「分かっていてもそうはできない人間の弱さ」の間で葛藤しながら考えています。どの子も「自分の考えを最後までしっかり言おう。」としています。恥ずかしがらずに「動作化(演技)」もできます。お隣さんと「考えの交流」をすることも当たり前のようにできるようになっています。担任の先生の授業の進め方が抜群なのもありますが、子どもたちの「成長ぶり」には、ほんとに目を見張るものがあります。
書くことにも抵抗がなく、みんなしっかりとした字で、文章を綴れます。「6年生を送る会」の「自分」のめあてをしっかりもつこともできています。本当に感心することばかりです。


教室の中も実にすっきりしています。どこも乱れていないのです。心が落ち着いている証拠です。こんなに頑張り屋さんの1年生ですから、本当はその勢いについていくのに、あっぷあっぷしている子もいるかもしれません。そんな子どもたちの「しんどさ」をちゃんと看取りながらサポートしてあげないといけないですし、子どもたち同士で支え合えるような親和的で支持的な学級集団づくりも進めていかなければと思っています。

明日、初めての「6年生を送る会」を迎える1年生…。2~6年生が、びっくり仰天するような「成長ぶり」を見せてほしいと願っています。
今(午後3時過ぎ)、5年生が体育館の会場準備をしていてくれます。5年生は5年生で、大きく「意識」の変わるこの時期です。学校のリーダーとしての責任とやりがいが、大きく子どもたちを成長させてくれます。そんな5年生の動きも目が離せません。どうか明日の「6年生を送る会」が素晴らしいものになりますように…。