今日は2月の最終日、今年度最後の参観日でもある「6年生を送る会」を行いました。基本的には、子どもたちの主体性を大切にし、子どもたちの発想やアイデア、子どもたちがやりたいことに基づいた会の運営であり、各学年の発表なのですが、そこに「一年間の成長」や「学習のまとめ」の視点で、「有意義な学習」に成り得るよう、いろんなコーディネートやサポートをするのが先生たちの役割です。
はじめの式で私(校長)からは、「せっかくの6送会、『中途半端』になって後悔するような発表はやめよう。やるなら『全力』で、『はずかしさ』や『緊張』に負けずにやりきろう!」というような話をしました。
1年生の発表は、私(校長)の言葉通りの、「今、持てる力をすべて出し切る!」と言わんばかりの『全力』の発表でした。単に『1年生って、かわいい~』なんて安っぽい言葉では済まされない「一生懸命さ」や「練習の積み上げ」を感じる立派な発表でした。何よりも「自分たちがやりたいことをしてるんだから、楽しくて仕方ない!」と言う気持ちが、子どもたちの笑顔からびんびん伝わってきました。

2年生の発表も「一生懸命」で「全力」の発表でした。6年生に対する「憧れの気持ち」をこめて力強くダイナミックな発表をしてくれました。「憧れの6年生の組体操を自分たちの力で精一杯練習して、表現しました!」という満足げな表情がとても印象的でした。1年生とは違って、「みんなで揃える」、「気持ちを合わせる」という意識が育っていて、「そろえることの美しさ」が意識できているなと思えました。

3年生の発表は、3年生の「一番のかっこよさ」を見てもらえる素晴らしい発表になりました。「元気さ、パワー、勢いではどこの学年にも負けたくない!」と言わんばかりのパワフルな発表でした。群を抜いて子どもたちの声が大きく、張りがあるのがとても気持ちよかったです。自分たちの「元気さと思い切りのよさ」に対して自信とプライドを持っているところが、とてもかっこよかったです。

4年生の発表は、変な言い方かもしれませんが、「きちんとした劇らしい劇」を見せてもらった気がしました。「観る人の立場」で、自分たちの劇を創り上げてこられたような気がします。「声の大きさ」だけでなく、「声の調子」や「表情・身振り手振り」、そして「動き」にいたるまで、「どういうふうに演じたら、その場の雰囲気や世界観が伝わるか…」を子どもたちなりに意識して練習してきたことがよく伝わってきました。ナレーターの声がとても大きく、聴きやすく、お話の世界に引き込まれました。

5年生の発表は、まさに「自分たちの発想とアイデア」で創ってきた発表だなと感じました。今まで何度も見てきた「6年生を送る会」。その中で印象に残っている「発表の型」や「発表の編成」を自分たちで再構築したんだろうなと感じました。

5年生は、ステージでの発表だけでなく、会の運営(司会進行)や会場準備、また、ステージ看板や、プログラムの作製などなど、他の学年よりうんとたくさん準備や取組を進めてきてくれました。特に今日は、始めのあいさつをしてくれたOYさんと、終わりのあいさつをしてくれたUHさんのあいさつが本当に凛々しくて、かっこよかったです。今年度の運動会で見せてもらった6年生のKYさんとTRさんの本当に「かっこいいあいさつ」がしっかりと目標になっていて、そこをめざして今回頑張ってくれた二人のあいさつは、同じように立派なものでした。次の行事の「あいさつ」の目標になってくれると思います。
5年生はいろんな「裏方の仕事」や「進め役」の経験を積みながら、「段取り能力」や「企画力」、「責任感」などを培っていきます。これから最高学年として、全校を引っ張る立場になり、その責任は大きなものがありますが、それらの経験で得られる力は、まさしくこれから歩んでいく人生において必要な力です。文字通り「生きる力」になっていきます。この後、休む間もなく「卒業式」の準備に入っていく5年生。大変ですがどうぞよろしくお願いします。
今年の「6年生を送る会」の講評(振り返り)は、私(校長)ではなく、H先生&F先生がしてくれました。それも「漫才」風に…。本当に北小の先生たちは「手間」を惜しみません。子どもたちも、そんな先生たちの「愛情」をしっかりと分かっていてくれます。先生たちのRPGの合奏は、たった4回の短時間の練習で仕上げました。合奏の練習は、譜面づくりからパートごとの指導まで音楽が得意なT先生が仕切ってくれます。短時間で仕上げるので、大変厳しい指導になりますが、北小の先生たちはT先生を頼りにして、必死で練習します。こんなことをしながら先生たちのチームワークが高まっていきます。

最後は6年生が「お礼の出し物」と言う形で「6年生を送る会」を締めてくれました。「ステージ発表」というよりも、「事前に作品を創り上げて見せる」という、今の時代を反映したような発表でしたが、それでもステージに立って声を出し、演技する子どもたちの表現力は下学年とは「レベチ」でした。ここでもまた、6年生の「すごさ」、「かっこよさ」を見せつけてくれました。

6年生は、いよいよ来週から「卒業証書授与式」の練習に入ります。卒業式における「みんなが楽しい!」は今までの行事と、ちょっと違います。卒業式の「楽しい」は「呼名の返事」や「証書授与の姿」、椅子に座っている「姿勢」や「呼びかけ」、「歌」などに、「6年間の自分の成長」を表現できることです。小学校生活の最後の最後、厳粛な雰囲気の中で、成長した凛々しい「自分」を、自分を育て、見守ってくださった人たちに見せることが「卒業」の意味であり、「人生の節目をつける」ことになります。来週からまた、少し違った気持ちで一日一日を過ごしてほしいと思います。