いよいよ1学期も残すところ10日を切り、子どもたちは学習のまとめや、あとわずかな水泳(水遊び)の授業を楽しんでいます。6年生も今日が最後の水泳学習でした。そして最後に行ったのが「着衣泳」。服(体操服)を着たままプールに入りました。本来ならば、体操服なんかじゃなくて、がっつり長袖長ズボン(特にジーンズなんかが一番いい)で、しかも靴を履いたまま水に放り出されるのが「着衣泳」なのですが、プールの水を汚すわけにもいかないので、「体操服+裸足」のスタイルで行いました。
服を着たまま泳いでみて感じることは、とにかく「服はぬれると異常に重くなる」ということと、服が大きな抵抗になって前に進みにくいということです。今日は裸足で半ズボンですからまだましですが、ジーンズに長靴だと本当におぼれそうになってパニックになります。
担任のK先生は、6年生相手ですから、ちゃんとデータに基づいて子どもたちに話をしてくれます。
「昨年度の水の事故は1300件以上で、命を落とした人は700人を越えます…。水の事故の半分以上が命を落とす事故になっています。不意に海や川に放り出されると、うまく泳げず、焦ってパニックになって、もがけばもがくほど体は沈んでいきます…。」
「着衣泳」の目的は、服を着たまま泳げるようにすることではありません。自分の命を守るために、助けが来るまで、とにかく「浮いて」いられるようにすることにあります。
「おぼれてる(流されている)人を見つけて、警察や救急車を要請してから、到着するまでの時間は平均5~6分。その5~6分、浮き続けていることが命を守ることになります。」と、K先生の話は具体的で説得力があります。
海や川に放り出された時、命を守るための最も力強いアイテムがペットボトルです。2Lなら言うことないですが、500mLでも十分機能します。ペットボトル1本を浮き輪代わりに確実に浮いていられます。人がおぼれている(流されている)ところに出くわしたら、助けに飛び込むのは絶対NGです。ロープを投げたり、今回のようにペットボトルを投げ入れたりするのが正解です。(もちろん助けを呼ぶことも絶対です)
もうすぐ夏休みです。家族旅行やキャンプ、海水浴などなど楽しいことがたくさん待っていると思いますが、「お天気」や「自然のこわさ」を十分わかったうえで、安全に楽しんでほしいと願います。今日の着衣泳の学習は、自分の命を守るために必要不可欠な学習ですが、決してそのような事態にならないよう、十分気をつけて夏休みを楽しんでほしいと思います。