校長室に一輪挿しがあります。
ときどき、労務員さんが、四季の花等をそっと挿してくださっています。
めだたないことですが、なんとなく心なごむ思いがします。
寺の境内を掃除していると、秋海棠の淡紅色の花が目に入ります。
この花は、原郷は中国ですが、もともと野生植物で、園芸植物とは
ひと味ちがいます。
見かけによらず、しんが強く寒さにも強いです。そして、淡泊な美しさ
と品位を備えています。
永井荷風は、自分の草庵を断腸亭(秋海棠の別名を断腸花といいま
す)と名づけ、秋海棠を植えたといいます。また、正岡子規は、病床
にあって、この花に心をとめ、描いたといいます。
表舞台を好まず、ひそやかなところが、昔から、この花が人々に愛さ
れてきたのでしょう。
今の子どもたちは、とかく目だとうとしますし、自分を主張することも
上手です。それはそれで、大切なことです。
そして、私たちは、ついつい、そのような子に目がいってしまいます。
しかし、表舞台を好まない、目だちたがらない子もいます。
私たちは、そのような子に対しても目がいくようにし、気がつきにくい
良さを見つけてあげるように心したいものです。