毎朝、6年生の有志の子どもたちが校門に立って「おはようございます」と
朝のあいさつをしてくれています。
元気に「おはようございます」と返してくる子、小さな声で「おはようござい
ます」と返す子、黙って通って行く子など色々です。
でも、何の不平も言わないで、毎朝毎朝、あいさつをしてくれている6年生
の子どもたちに頭が下がります。
「おはようございます」とは、ふつう朝のあいさつですが、夕方から仕事を
始めるような、例えばテレビ局の番組の関係者が、夕方に初めてお互い
顔を合わすときも、「おはようございます」なのだそうです。
日本語学者の金田一春彦氏によりますと、
「『おはようございます』は単に朝が早いねというだけでなく、『朝早くから
起きて仕事に精が出ますね』という言葉が省略されている・・・」と言って
おられます。
あいさつには相手をねぎらう気持ちも込められていることになります。
「おはようございます」のあとに何か言葉を足して互いの距離を縮めて親
しくなれるきっかけのことばが挨拶なのです。
「あいさつ」を漢字で書きますと2文字になります。あいさつの「あい」の字
は、手偏を書いてその右にカタカナの「ム」、その下に弓矢の「矢」を書き
ますと「挨」の字が出来ます。あいさつの「さつ」の字は、手偏を書いて、
その右に平仮名の「く」の字を横に小さく3つ並べて書き、その下に「夕方」
の「夕」の字を書くと「拶」の字が出来ます。
「挨」は〈おす〉という意味があり、「拶」は〈せまる〉という意味があります。
禅宗では一挨一拶と言って、禅の指導者が弟子の心境の深まりを読み
とったり、禅の修行者同士が互いの力量を試しあう時の言葉です。
つまり「挨拶」本来の意味は、心で心を読みとる事と言えます。
普段のあいさつを、禅の問答のように丁々発止とやり合うことはまずない
と思いますが、「おお」とか「やあ、どうも…」とそっけなくすませたりせず、
時には短くても相手を思いやるような言葉を続けると随分変わってくるも
のだと思います。
挨拶は互いの心と心の交流です。挨拶を、相手との距離を縮めて仲良く
なれるきっかけと思えば、心の交流を果たすことができます。
ある会社の方が言っておられたのですが、「『おはようございます』の一
言もなく、スーッといつの間にか現れて、席にいる社員にびっくりした。」
と・・・。
五個荘小学校を、そんな寂しい職場にしないためにも身近な挨拶を通じ
て、心の交流を深めていきたいものです。