「五事を正す」とは、近江国高島郡小川村(現在の滋賀県高島市安曇川町)
に生まれた江戸時代前期の儒学者(日本陽明学派の祖)で、近江聖人と称
えられる中江藤樹先生の教えの一つです。
「五事」とは、「貌(ぼう)、言(げん)、視(し)、聴(ちょう)、思(し)」を言います。
○「貌(ぼう)」・・・顔かたち
愛敬の心をこめてやさしく和やかな顔つきで人と接しましょう
○「言(げん)」・・・言葉づかい
相手に気持ちよく受け入れられるような話し方をしましょう
○「視(し)」・・・・まなざし
愛敬の心をこめて暖かく人を見、物を見るようにしましょう
○「聴(ちょう)」・・よく聞く
話す人の気 に立って相手の話を聞くようにしましょう
○「思(し)」・・・・思いやり
愛敬の心をもって相手を理解し思いやりの心をかけましょう
これらを「正す」とは、普段の生活や周りの人々との交わりの中で、身近な
「五事」を正すことをいいます。
「五事を正す」ことが、良知(誰とでも仲良く親しみ合い、尊敬しあい、認め
合う美しい心)を磨き、良知に致る道であると教えられているのです。